えるぼし認定取得支援 | TRIPORThttps://certification.triport.co.jp/eruboshi/contents東京都女性活躍推進大賞 優秀賞を授与されたTRIPORTが提供する「えるぼし 認定」取得支援サービスです。えるぼし認定は企業と従業員双方にメリットのある認定制度です。TRIPORTの「えるぼし 認定」取得支援サービスを利用すれば認定取得までの書類作成〜届出まで伴走します。Fri, 30 Oct 2026 14:11:18 +0000jahourly1https://certification.triport.co.jp/eruboshi/contents/wp-content/uploads/2025/01/logo512-150x150.pngえるぼし認定取得支援 | TRIPORThttps://certification.triport.co.jp/eruboshi/contents3232 くるみん認定とえるぼし認定の違いは?対象・基準・メリットを社労士が比較【2026年最新】https://certification.triport.co.jp/eruboshi/contents/%e3%81%8f%e3%82%8b%e3%81%bf%e3%82%93%e8%aa%8d%e5%ae%9a%e3%81%a8%e3%81%88%e3%82%8b%e3%81%bc%e3%81%97%e8%aa%8d%e5%ae%9a%e3%81%ae%e9%81%95%e3%81%84/Fri, 30 Oct 2026 14:11:18 +0000https://certification.triport.co.jp/eruboshi/contents/?p=242

監修:岡本秀興(社会保険労務士/厚生労働省「多様な働き方」有識者委員・2025年度) ※本記事は2026年8月時点の情報にもとづきます。 目次 まず結論:くるみん認定とえるぼし認定の違い えるぼし認定とは(概要) くるみ ... ]]>

監修:岡本秀興(社会保険労務士/厚生労働省「多様な働き方」有識者委員・2025年度)
※本記事は2026年8月時点の情報にもとづきます。

まず結論:くるみん認定とえるぼし認定の違い

くるみん認定とえるぼし認定の違いは、ひと言でいえば「テーマ」です。えるぼし認定は女性活躍、くるみん認定は子育て支援(仕事と育児の両立)を評価する制度です。どちらも厚生労働大臣が認定しますが、狙う効果が異なります。

自社の課題が「女性の採用・定着」ならえるぼし認定、「育児との両立支援」ならくるみん認定、が基本の選び方です。両方を取得して相乗効果を狙う企業も増えています。まずは比較表で全体像をつかみましょう。

観点えるぼし認定くるみん認定
テーマ女性活躍の推進子育て支援(仕事と育児の両立)
認定主体厚生労働大臣厚生労働大臣
根拠法女性活躍推進法次世代育成支援対策推進法
主な評価採用・継続就業・労働時間・管理職比率・多様なキャリアコース育児休業の取得状況・労働時間・両立支援制度 など
上位・付加(入門)プラチナえるぼし/えるぼしプラスプラチナくるみん/くるみんプラス
(入門版:トライくるみん)
取得難易度の傾向女性管理職比率など数値基準が要点育休取得率など育児関連が要点

えるぼし認定とは(概要)

えるぼし認定とは、女性活躍推進法にもとづき、女性活躍の取り組みが優良な企業を認定する制度です。5つの評価項目の達成数で1〜3段階に分かれ、上位のプラチナえるぼし、付加のえるぼしプラスがあります。

認定取得による企業ブランディング、またそれに伴う採用力強化、公共調達の加点など、経営に直結するメリットがあります。詳しくは基礎記事をご覧ください。

くるみん認定とは(概要)

くるみん認定とは、次世代育成支援対策推進法にもとづき、子育てサポートに積極的な企業を認定する制度です。育児休業の取得状況などが評価されます。

くるみん認定には段階・種類があります。標準の「くるみん」、基準を一部緩和した「トライくるみん」、より高水準の「プラチナくるみん」、そして不妊治療との両立を評価する「くるみんプラス」です。えるぼしと同様、自社の状況に応じて目指す種類を選びます。

6つの観点で徹底比較

えるぼし認定とくるみん認定を、企業が気になる5つの観点で比べます。

  1. 目的:えるぼし認定は女性の活躍、くるみん認定は仕事と育児の両立支援。
  2. 認定対象・基準:えるぼし認定は採用や管理職比率などの女性活躍指標、くるみん認定は育休取得率などの育児関連指標。
  3. メリット:どちらも認定マークによる採用力向上に加え、賃上げ促進税制の税額控除の上乗せ対象になり得ます。
  4. マーク:それぞれ専用の認定マークを求人票や自社サイトに使用できます。
  5. 認定申請可能時期:えるぼし認定は一般事業主行動計画期間中での申請も可能、くるみん認定は一般事業主行動計画期間終了後に申請。
  6. 取得難易度の傾向:えるぼし認定は女性管理職比率や継続就業などの数値、くるみん認定は育休取得率が壁になりやすい、という傾向があります。

その他の関連制度(ユースエール認定など)

女性活躍・両立支援の周辺には、ほかにも認定・選定制度があります。混同しやすいものを簡単に整理します。

  • ユースエール認定:若者の採用・育成に積極的な中小企業を認定する制度(厚生労働省)。
  • なでしこ銘柄/健康経営優良法人/DX認定 など:経済産業省が関わる選定・認定制度。テーマが異なるため、本記事では名称の紹介にとどめます。

自社が「女性活躍」で認定を狙うなら、まずはえるぼしが軸になります。

どれから取るべきか|優先順位の付け方

複数の制度が気になる場合、「どれから取るか」の優先順位づけが大切です。判断の軸は、自社の一番の課題と、取得のしやすさです。

  • 採用力を今すぐ高めたい:求職者への訴求範囲が広いえるぼし認定から。
  • 極力早く認定がほしい:要件さえ満たせばすぐに申請可能なえるぼし認定から。(くるみん認定は最低2年必要)
  • 育児離職が課題:くるみん認定を優先。
  • 公共調達の加点が目的:要件を満たせばすぐにでも申請が可能なえるぼし認定を優先。
  • すでに両立支援が手厚い:くるみん認定、または両制度の併用も視野に。

取得難易度は、自社の状況・現状データで変わります。例えば、女性管理職比率が高い企業はえるぼし認定が、育休取得率が高い企業はくるみん認定が取りやすい傾向です。自社がどちらを取りやすいかは、現状把握から見えてきます。

自社の狙い別の選び方(具体例)

もう少し具体的に、企業像ごとの向き・不向きを示します。

  • 女性比率が高いサービス業・小売業:女性活躍の実績を示しやすく、えるぼし認定向き。
  • 技術職中心で女性採用を増やしたい製造業・建設業:えるぼし認定で採用力を補強。建設業なら経審加点の実利も大きい。
  • 若手の育児世代が多いIT・専門サービス:くるみん認定で両立支援をアピール。えるぼしプラス×くるみんプラスの併用も有効。
  • 公共工事・入札に参加する企業:えるぼし認定を軸に、加点を狙う。

併用のメリットと進め方

えるぼし認定とくるみん認定は併用できます。「女性活躍」と「子育て支援」の両面をアピールでき、採用や企業イメージで相乗効果が期待できます。

とくに、えるぼしプラスとくるみんプラスは休暇・柔軟な勤務制度の整備/方針の周知/研修の実施/相談体制の整備という枠組みが共通しており、女性の健康支援や両立支援を進める企業なら、一体として整備を進めることで両方の基準を効率的に満たしやすいです。進め方としては、自社の課題が大きい方から着手し、もう一方へ広げるのが経営上の効果も大きく現実的でしょう。

よくある質問(FAQ)

Q. くるみん認定とえるぼし認定の違いは?
A. えるぼし認定は女性活躍、くるみん認定は子育て支援(仕事と育児の両立)を評価する認定制度です。目的が異なります。

Q. どちらを先に取るべきですか?
A. 経営上の一番の課題で選びます。採用力強化ならえるぼし認定、育児離職の抑制ならくるみん認定が基本です。入札加点が目的ならえるぼしが有利です。

Q. 両方取得できますか?
A. できます。「女性活躍」と「子育て支援」の双方をアピールでき、相乗効果が見込めます。

Q. ユースエール認定やなでしこ銘柄との違いは?
A. ユースエール認定は若者の採用・育成、なでしこ銘柄などは経産省系の別テーマの制度です。女性活躍で認定を狙うならえるぼし認定が軸になります。

まとめ:課題に合った制度を選ぶ

くるみん認定とえるぼし認定は、目的の異なる制度です。女性の採用・定着ならえるぼし認定、育児との両立支援ならくるみん認定。自社の課題と、取得のしやすさで優先順位をつけるのが失敗しない選び方です。

どちらを取りやすいか、何段階を狙えるかは、現状把握から見えてきます。TRIPORTでは、社会保険労務士などの専門家が無料でえるぼし認定の取得確率診断を行い、会社の現状を確認、認定取得までをワンストップで支援しています。まずはお気軽にご相談ください。 (CTA → 無料えるぼし診断/無料オンライン相談)

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えるぼし認定のメリットとは?加点・税制・融資を社労士が解説【2026年最新】https://certification.triport.co.jp/eruboshi/contents/%e3%81%88%e3%82%8b%e3%81%bc%e3%81%97%e8%aa%8d%e5%ae%9a%e3%81%ae%e3%83%a1%e3%83%aa%e3%83%83%e3%83%88-%e5%8a%a0%e7%82%b9-%e7%a8%8e%e5%88%b6-%e8%9e%8d%e8%b3%87/Fri, 30 Oct 2026 14:09:58 +0000https://certification.triport.co.jp/eruboshi/contents/?p=256

監修:岡本秀興(社会保険労務士/厚生労働省「多様な働き方」有識者委員・2025年度) ※本記事は2026年8月時点の情報にもとづきます。 目次 まず結論:えるぼし認定の主なメリット ① 企業ブランディングに伴う「採用力強 ... ]]>

監修:岡本秀興(社会保険労務士/厚生労働省「多様な働き方」有識者委員・2025年度)
※本記事は2026年8月時点の情報にもとづきます。

まず結論:えるぼし認定の主なメリット

えるぼし認定の取得メリットとして、認定マークがもらえること以上に、主に下記のようなメリットがあります。

  • 企業ブランディングに伴う「採用力強化」
  • 公共調達(入札)での「加点」
  • 賃上げ促進税制の「税額控除の上乗せ」
  • 日本政策金融公庫の「低金利融資」
  • 社内制度・労務環境の整備に伴う「採用力強化」と「離職率低減」

以下、それぞれを具体的に見ていきます。なお、「えるぼし 助成金」で検索する方も多いのですが、この点には注意が必要です(後半で整理します)。

① 企業ブランディングに伴う「採用力強化」

えるぼし認定を受けると、認定マークを求人票・採用サイト・名刺・自社サイトなどに使えます。「女性が働きやすい会社」という印象を、求職者にひと目で伝えられます。

見落とされがちですが、実利的な効果もあります。求人サイトのなかには、「えるぼし認定」を検索条件・絞り込み項目に持つものがあります。認定があると、こうした条件で検索する求職者の目に留まりやすくなります。

さらに、厚生労働省の「女性の活躍推進企業データベース」にも認定企業として実績が公開され、求職者へのアピール材料になります。人手不足が深刻化するなか、採用面のメリットは規模の小さな企業ほど大きく効きます。

② 公共調達(入札)での「加点」

えるぼし認定は、公共調達(入札)で加点評価を受けられます。ここは制度が2種類に分かれるため、整理して押さえましょう。加点は、大きく次の2つの仕組みで得られます。

(1)経営事項審査(経審)の社会性等(W点)での加点

建設業では、公共工事の入札に関わる「経営事項審査(経審)」で加点されます。えるぼし3つ星を取得すると、社会性等(W点)で35点、最終的な総合評定値(P点)で5点の加算※が得られた事例もあります。これはISO取得と同等レベルの加点です。

※同社の決算内容に基づく換算後のW評点。素点ベースの加点は認定段階により異なります 。

事例紹介

TRIPORTが支援した建設業の株式会社つづくは、この加点を目的にえるぼし3つ星を取得しました。「少しずつ積み上げる経審で、この5点は無視できない」と話しています。

(2)総合評価落札方式・プロポーザル方式の企業評価点での加点

建設業以外でも、入札の「総合評価落札方式」や「プロポーザル方式」で、えるぼし認定が企業評価点として加点される場合があります。「ワーク・ライフ・バランス等推進企業評価」として評価されるケースが代表例です。

事例紹介

測量業の株式会社共栄テックは、この評価で得られる0.5点の加点を目的にえるぼし2つ星を取得しました。入札額が同じでも加点の有無で結果が変わる世界で、この0.5点※が受注を左右していたといいます。

※発注機関・入札案件により配点は異なります。

🖼 画像挿入:加点の2つの仕組み(経審W点/総合評価の企業評価点)を整理した図(alt例:「えるぼし認定による公共調達の加点の仕組み」)

③ 賃上げ促進税制の「税額控除の上乗せ」

えるぼし2段階目以上、またはプラチナえるぼしを取得すると、賃上げ促進税制の税額控除率が5%上乗せされます。賃上げを行った中小企業では、最大35%の税額控除が受けられます。
※令和8年3月31日以前に開始する年度については、例外的に45%の適用が受けられます。

適用の条件には注意が必要です。えるぼし(2段階目以上)は「適用事業年度中に認定を取得した場合」が対象です。一方、プラチナえるぼしは「適用事業年度終了日に認定を保有していれば対象」となり、より長い期間で優遇を受けやすい設計です。

④ 日本政策金融公庫の「低金利融資」

日本政策金融公庫の「働き方改革推進支援資金(企業活力強化貸付)」を利用する際、一定の条件を満たせば、通常より低い金利で融資を受けられます。設備投資や事業拡大の資金調達で有利に働きます。

⑤ 社内制度・労務環境の整備に伴う「採用力強化」と「離職率低減」

えるぼし認定の取得プロセスは、社内制度を見直す好機にもなります。認定要件を満たす過程で、就業規則や各種規程が整備され、また社内制度について改めて社内周知されるためです。

とくに、女性が活躍しやすい環境づくりとして、短時間正社員制度・フレックスタイム制度・在宅勤務制度といった多様な働き方の導入・活用を進められます。こうした制度は、採用力の強化だけでなく、離職率の低減にもつながります。働きやすさが上がれば、せっかく採用した人材の定着も進む、という好循環が生まれます。

共栄テックの事例でも、認定取得をきっかけに古い就業規則や労務書類が再整備され、「労務環境がアップグレードした」と語られています。

(参考)「えるぼし 助成金」の実際|よくある誤解の整理

「えるぼし 助成金」で検索する方が多いのですが、ここは正確に理解しておきましょう。えるぼし認定を取得したこと自体に対して直接支給される助成金は、基本的にありません。

えるぼし認定の実利は、助成金ではなく、これまで見てきた「公共調達の加点」「賃上げ促進税制の上乗せ」「低金利融資」等にあります。女性活躍や両立支援の取り組みを進める過程で、別の助成金(両立支援等助成金など)の対象になる可能性はありますが、それは「えるぼしの助成金」ではなく、女性活躍に関する各種取り組みにおいて、助成金が活用できる可能性がでてくるという考え方となります。混同しないよう、実利は加点・税制・融資で捉えるのが正確です。

デメリット・注意点

デメリットという訳ではありませんが、メリットの一方で押さえておくべき注意点もあります。

  • 取得後の維持義務:評価項目の実績を毎年公表し続ける必要があります。
  • 認定取消のリスク:基準に適合しなくなる、2年間情報公表を怠る、法令違反などがあると、認定が取り消される場合があります。取り消されると、認定マークの使用もできなくなります。

これらは「認定を取得して終わりにしない」ための運用で対応できます。取得後も取り組みを続ける前提で計画を立てることが大切です。

よくある質問(FAQ)

Q. えるぼし認定に助成金はありますか? A. 認定自体に直接支給される助成金は基本的にありません。実利は公共調達の加点、賃上げ促進税制の上乗せ、低金利融資等です。

Q. 建設業でのメリットは? A. 経営事項審査(経審)で、えるぼし3つ星なら社会性等(W点)35点・総合評定値(P点)5点の加点が得られた事例もあります。ISO取得と同等レベルです。

Q. 賃上げ促進税制の上乗せとは? A. えるぼし2段階目以上・プラチナえるぼしで税額控除率が5%上乗せされ、中小企業では最大35%の控除が受けられます。

Q. デメリットはありますか? A. 認定取得後も毎年の実績公表が必要で、基準を満たさなくなると取り消される場合があります。継続的な取り組みが前提です。

まとめ:実利は加点・税制・融資と採用力

えるぼし認定のメリットは、採用力の強化に加え、公共調達の加点、賃上げ促進税制の上乗せ、低金利融資といった実利にあります。社内制度の整備を通じて、採用力強化と離職率低減の好循環も生まれます。

「自社ならどのメリットを活かせるか」は、業種や状況で変わります。TRIPORTでは、社会保険労務士等の専門家が自社に合った認定取得プランを提案し、支援しています。まずは無料えるぼし診断でご確認ください。

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えるぼし認定の申請方法・流れをわかりやすく|必要書類と期間を社労士が解説https://certification.triport.co.jp/eruboshi/contents/%e3%81%88%e3%82%8b%e3%81%bc%e3%81%97%e8%aa%8d%e5%ae%9a%e3%81%ae%e7%94%b3%e8%ab%8b%e6%96%b9%e6%b3%95/Fri, 30 Oct 2026 14:09:41 +0000https://certification.triport.co.jp/eruboshi/contents/?p=249

監修:岡本秀興(社会保険労務士/厚生労働省「多様な働き方」有識者委員・2025年度) ※本記事は2026年8月時点の情報にもとづきます。認定基準の詳細は記事「えるぼし認定基準をわかりやすく|3段階の要件と5評価項目の課題 ... ]]>

監修:岡本秀興(社会保険労務士/厚生労働省「多様な働き方」有識者委員・2025年度)
※本記事は2026年8月時点の情報にもとづきます。認定基準の詳細は記事「えるぼし認定基準をわかりやすく|3段階の要件と5評価項目の課題・対策を社労士が解説【2026年改正対応】」で解説しています。

まず結論:えるぼし認定 申請の全体像(5ステップ)

えるぼし認定の申請は、次の5ステップで進みます。都道府県労働局へ認定申請書を提出するだけでは取得できず、一般事業主行動計画(※)の策定・公表と、実績づくりが必要です。

 ※企業が従業員の仕事と生活の調和を図り、より働きやすい環境を構築するために策定する計画です。
  常時雇用する労働者が101名以上の企業には、計画の策定・周知・公表・届出が義務付けられています。

  1. 現状把握と課題分析:自社が5つの認定要件(評価項目)の達成状況を確認
  2. 一般事業主行動計画の策定・周知・公表
  3. 都道府県労働局への届出
  4. 取り組みの実施と「女性の活躍推進企業データベース」への実績公表
  5. 認定申請

認定取得までの期間の目安は、現在の会社の状況によって大きく変わります。認定要件をおおむね満たしている企業なら数か月で申請、そして認定取得に至ることもあれば、未達の要件があれば、改善から始めることとなり、その場合は年単位になることもあります。まずは現状把握が出発点です。

STEP1|現状把握と課題分析

最初にやるべきは、「今、認定要件をどこまで満たせているか」の把握です。ここが最も重要で、その後の進め方を左右します。

まず、5つの認定要件(評価項目)に自社データを当てはめ、達成できている項目・できていない項目を切り分けます。必要なデータは、男女別の採用・平均勤続年数・各月の残業時間・管理職比率などです。(各項目の基準は記事「えるぼし認定基準をわかりやすく|3段階の要件と5評価項目の課題・対策を社労士が解説【2026年改正対応】」で詳しく解説しています。)

そのうえで、未達の評価項目が前年度や前々年度等から改善傾向にあるのか、または改善傾向に無いのかを判断。改善傾向に無い場合は今後どう改善していくのか設計します。つまり、「いつ・何を・どうすれば要件をクリアできるのか」を、自社の状況をふまえて総合的に判断する工程です。ここでは、次の点を見極めます。

  • 未達項目は、一般事業主行動計画の取り組み内容で達成可能か
  • 達成しやすい項目・ルートはどれか(例:継続就業は「平均勤続年数比」か「継続雇用割合比」か、等)

現状ではどの段階(1〜3つ星)の認定を取得でき、またはすぐに取得できない状況であれば、いつまでにどの段階を狙えるか

この現状把握と戦略立案を丁寧に行うほど、認定申請までの遠回りを減らせます。自社だけで判断が難しい場合は、専門家の事前調査を活用する方法もあります。

STEP2|一般事業主行動計画の策定・周知・公表

次に、女性活躍の数値目標と取り組みを定めた「一般事業主行動計画」を策定します。策定指針にそって作成し、社内への周知と、自社サイトなどでの外部公表を行います。

一般事業主行動計画は、認定の土台です。目標が形式的にならないよう、STEP1で見えた課題に紐づけて設計するのがポイントです。特に、数値目標は、STEP1で特定した評価項目の認定基準(例:継続就業なら平均勤続年数比7割以上、継続雇用割合比8割以上など)に対応させて設定することが重要です。基準値とかけ離れた目標では、行動計画は策定できても認定基準を満たせない可能性があります。

STEP3|都道府県労働局への届出

策定した一般事業主行動計画を、都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)へ届け出ます。届出は、認定申請の前提になります。

STEP4|取り組みの実施とデータベース公表

一般事業主行動計画にそって取り組みを進め、実績を「女性の活躍推進企業データベース」に公表します。えるぼし認定では、評価項目の実績をこのデータベースで毎年公表することが求められます。

STEP5|認定申請と必要書類

要件が整ったら、都道府県労働局へ認定申請します。主な必要書類は次のとおりです。

必要書類内容
基準適合一般事業主認定申請書認定を申請する基本書類
一般事業主行動計画の写し申請年月日を含む計画期間のもの
周知・公表を示す書類社内周知資料や公表先HPの画面印刷など
認定申請関係書類(実績を明らかにする書類)評価項目の実績を示す指定の申請様式
実績の公表日がわかる書類女性の活躍推進企業データベースの実績公表画面の印刷など
関係法令遵守状況報告書法令遵守の状況を示す書類

なお、申請書の具体的な記入方法や記入例は、別記事で詳しく解説します。本記事では全体像と必要書類の把握までを扱います。

申請の時期・認定までの期間

申請時期に決まった締め切りはありませんが、実務では「いつ取得したいか」から逆算して動くのが基本です。例えば、建設業で経営事項審査(経審)の加点を狙う場合は、決算のタイミングと連動するため、期限に間に合うよう計画的に進める必要があります。

認定までの期間は、現状の認定要件の達成度しだいです。要件をおおむね満たしていれば比較的短期間で、未達項目の改善が必要なら相応の準備期間がかかります。

取得後の更新について

えるぼし認定は、取得して終わりではありません。一般事業主行動計画や実績は、認定申請から1年以内ごとに情報を更新していく必要があります(「えるぼし 更新方法」)。更新の具体的な手順や注意点は、別記事で詳しく解説する予定です。ここでは「毎年の更新が必要」という点だけ押さえておきましょう。

よくある不備と対策

申請書類に不備があると、都道府県労働局から連絡が入り、対応に時間がかかります。よくある不備は次のとおりです。

  • 必要書類の添付漏れ
  • 数値の記入方法の誤り(項目により小数点以下の桁数指定がある)
  • 「いずれかを記入」の項目で、不要な欄まで記入している
  • 女性の活躍推進企業データベースへの実績公表が反映されていない

対策は、提出前のチェックを丁寧に行うことに尽きます。とくに女性の活躍推進企業データベースの公表状況は見落としやすいため、画面で反映を確認しておくと安心です。専門家の支援では、こうした不備を事前に洗い出し、都道府県労働局とのやり取りも代行できます。

自社で申請するか、専門家を活用するか

えるぼし認定は自社でも申請できます。ただし、一般事業主行動計画の作成やデータ算出、都道府県労働局とのやり取りには専門知識と工数がかかります。

事例紹介

TRIPORTが支援した測量業の株式会社共栄テックは、自社申請でつまずいた後、支援開始から約1か月で申請を完了しました。担当者は「労働局とのやり取りをすべて任せられ、精神的な負担が大きく減った」と話しています。本業に集中しながら確実に進めたい場合は、専門家の活用も選択肢です。

よくある質問(FAQ)

Q. えるぼし認定の申請の流れは?
A. ①現状把握 ②一般事業主行動計画の策定・周知・公表 ③都道府県労働局への届出 ④実績づくりと女性の活躍推進企業データベースへの実績公表 ⑤認定申請、の5ステップです。

Q. 申請にどれくらいの期間がかかりますか?
A. 現在の会社の状況における、要件の達成度によります。要件をおおむね満たしていれば数か月、未達項目の改善が必要なら年単位になることもあります。

Q. 必要書類は何ですか?
A. 基準適合一般事業主認定申請書、一般事業主行動計画の写し、周知・公表を示す書類、認定申請関係書類(実績を明らかにする書類)、公表日がわかる書類、関係法令遵守状況報告書などです。

Q. 取得後に更新は必要ですか?
A. 必要です。実績数値については、申請から1年以内ごとに更新します。詳しい手順は別記事で解説します。

まとめ:現状把握から逆算して進める

えるぼし認定の申請は、現状把握 → 一般事業主行動計画の策定・周知・公表 →都道府県労働局へ 届出 → 実績公表 → 認定申請、の5ステップです。カギは最初の現状把握と戦略立案で、ここが申請までのスピードを決めます。

「自社は今どこまで認定要件(評価項目)を満たせているのか」を知ることが第一歩です。TRIPORTでは、社会保険労務士等の専門家が現状の可否判定から申請までを支援しています。まずは無料診断でご確認ください。

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プラチナえるぼしとは?認定要件・えるぼしとの違い・メリットを社労士が解説【2026年最新】https://certification.triport.co.jp/eruboshi/contents/%e3%83%97%e3%83%a9%e3%83%81%e3%83%8a%e3%81%88%e3%82%8b%e3%81%bc%e3%81%97%e3%81%a8%e3%81%af/Thu, 24 Sep 2026 14:07:21 +0000https://certification.triport.co.jp/eruboshi/contents/?p=169

監修:岡本秀興(社会保険労務士/厚生労働省「多様な働き方」有識者委員・2025年度) ※本記事は2026年8月時点の情報にもとづきます。えるぼし認定の基礎は記事「えるぼし認定とは?種類・基準・メリットを社労士がわかりやす ... ]]>

監修:岡本秀興(社会保険労務士/厚生労働省「多様な働き方」有識者委員・2025年度)
※本記事は2026年8月時点の情報にもとづきます。えるぼし認定の基礎は記事「えるぼし認定とは?種類・基準・メリットを社労士がわかりやすく解説【2026年最新】」/「えるぼし認定基準をわかりやすく|3段階の要件と5評価項目の課題・対策を社労士が解説【2026年改正対応】」で解説しています。

プラチナえるぼしとは

プラチナえるぼしとは、えるぼし認定を受けた企業のうち、女性活躍の取り組みがとくに優良な企業に与えられる上位認定です。2020年6月に始まりました。えるぼしより高い基準が課される一方で、一般事業主行動計画の策定・届出が免除されるなどの特例があります。

すでにえるぼしを取得済み、または取得を視野に入れている企業にとって、プラチナえるぼしは「最上位のブランディング」と「実務負担の軽減」を両立できる選択肢です。この記事では、認定要件、えるぼし(3つ星)との違い、メリット、取得の順序を整理します。

(えるぼしの基礎から確認したい場合は、記事「えるぼし認定とは?種類・基準・メリットを社労士がわかりやすく解説【2026年最新】」/「えるぼし認定基準をわかりやすく|3段階の要件と5評価項目の課題・対策を社労士が解説【2026年改正対応】」をご覧ください。)

プラチナえるぼしの認定要件

プラチナえるぼしは、えるぼし認定を受けていることが大前提です。そのうえで、次の要件を満たす必要があります。

要件内容
えるぼしの取得えるぼし(1〜3段階目のいずれか)を取得していること
5つの評価項目5項目すべてを満たすこと(うち「継続就業」「管理職比率」はプラチナの高い基準で満たす)
行動計画の目標達成策定した一般事業主行動計画の取り組みを実施し、定めた目標を達成していること
推進者の選任男女雇用機会均等推進者・職業家庭両立推進者を選任していること
情報公表女性活躍推進法にもとづく情報公表項目(社内制度の概要を除く)のうち8項目以上を、データベースで毎年公表していること
※2026年10月から、「求職者等に対するセクシュアルハラスメント防止措置の内容公表」についても追加されました
賃金差異の把握雇用管理区分ごとに、男女の賃金差異を把握していること

ポイントは、「5項目すべてを、より高い基準で満たす」点です。えるぼし3つ星が”5項目クリア”であるのに対し、プラチナは”高基準での5項目クリア+目標達成・情報公表”まで求められます。

えるぼし(3つ星)との違い

えるぼし3つ星とプラチナえるぼしは、どちらも「5項目すべて達成」が前提です。違いは、「継続就業」と「管理職比率」の基準の高さにあります。ここを表で確認しましょう。

評価項目えるぼし(3つ星)の基準プラチナえるぼしの基準
継続就業勤続年数比7割以上/継続雇用割合比8割以上勤続年数比8割以上/継続雇用割合比9割以上
管理職比率管理職の女性割合が産業平均以上 など管理職の女性割合が産業平均の1.5倍以上(15%以下等の調整あり)

このほか、プラチナには「行動計画の目標達成」「推進者の選任」「8項目以上の情報公表」「賃金差異の把握」が加わります。えるぼし3つ星が”入口の最上位”だとすれば、プラチナはその先の”継続的な達成の証明”という位置づけです。

プラチナえるぼしのメリット

プラチナえるぼしには、上位認定ならではのメリットがあります。

  1. 一般事業主行動計画の策定・届出が免除される:えるぼしでは必要な行動計画の策定・届出が、プラチナでは免除されます。実務負担の軽減につながります。
  2. 賃上げ促進税制の適用が有利:えるぼし2段階目以上・プラチナえるぼしは、賃上げ促進税制の税額控除率が5%上乗せされます。とくにプラチナは「適用事業年度終了日に認定を保有していれば対象」となり、えるぼし(適用事業年度中の取得が条件)より長い期間で優遇を受けやすい設計です。
  3. 最上位のブランディング:数ある認定企業のなかでも、プラチナは取得数が限られる最上位です。採用や取引先へのアピール力が高まります。

なお、公共調達での加点や日本政策金融公庫の低利融資といった、えるぼし共通のメリットも引き続き活用できます。

取得の順序|えるぼしからプラチナへ

プラチナえるぼしは、えるぼしの取得が前提です。順序は次のとおりです。

  1. まずえるぼしを取得する(1〜3段階目のいずれか)
  2. 5項目を高基準で満たし、目標達成・情報公表などの要件を整える
  3. プラチナえるぼしを申請する

「継続就業」「管理職比率」を高基準に引き上げるには、通常は一定の期間が必要です。えるぼし取得の段階から、プラチナを見据えて指標を設計しておくと、移行がスムーズになります。自社の現状からプラチナまでの距離を測りたい場合は、専門家の診断を活用する方法もあります。

よくある質問(FAQ)

Q. プラチナえるぼしとえるぼし3つ星の違いは?
A. どちらも5項目達成が前提ですが、プラチナは「継続就業」「管理職比率」をより高い基準で満たし、加えて目標達成・推進者の選任・8項目以上の情報公表・賃金差異の把握が必要です。

Q. えるぼしを取得していなくてもプラチナを申請できますか?
A. できません。プラチナえるぼしは、えるぼし認定(1〜3段階目のいずれか)を受けていることが前提です。

Q. プラチナえるぼしのメリットは?
A. 行動計画の策定・届出の免除、賃上げ促進税制の有利な適用、最上位としてのブランディングなどです。

Q. 行動計画の策定・届出が免除されるとはどういう意味ですか?
A. えるぼしでは必要な行動計画の策定・届出が、プラチナ取得企業では免除されます。継続的な取り組みは引き続き求められます。

まとめ:えるぼしの先を目指すなら

プラチナえるぼしは、えるぼしの上位に位置する最上位認定です。「継続就業」「管理職比率」を高基準で満たし、目標達成や情報公表まで整えることで取得できます。行動計画の届出免除や税制優遇など、上位ならではのメリットもあります。

えるぼしからプラチナへは、指標の設計が鍵になります。TRIPORTでは、現状からプラチナまでの道筋を含め、社会保険労務士などの専門家が取得を支援しています。まずはお気軽にご相談ください。

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えるぼしプラスとは?認定要件・えるぼしとの関係・メリットを社労士が解説【2026年新設】https://certification.triport.co.jp/eruboshi/contents/%e3%81%88%e3%82%8b%e3%81%bc%e3%81%97%e3%83%97%e3%83%a9%e3%82%b9%e3%81%a8%e3%81%af/Thu, 24 Sep 2026 13:59:47 +0000https://certification.triport.co.jp/eruboshi/contents/?p=177

監修:岡本秀興(社会保険労務士/厚生労働省「多様な働き方」有識者委員・2025年度) ※本記事は2026年8月時点の情報にもとづきます。えるぼし認定の基礎は、記事「えるぼし認定とは?種類・基準・メリットを社労士がわかりや ... ]]>

監修:岡本秀興(社会保険労務士/厚生労働省「多様な働き方」有識者委員・2025年度)
※本記事は2026年8月時点の情報にもとづきます。えるぼし認定の基礎は、記事「えるぼし認定とは?種類・基準・メリットを社労士がわかりやすく解説【2026年最新】」/「えるぼし認定基準をわかりやすく|3段階の要件と5評価項目の課題・対策を社労士が解説【2026年改正対応】」で解説しています。

えるぼしプラスとは

えるぼしプラスとは、2026年4月に新設された認定で、えるぼし認定に「女性の健康支援」に関する基準を加えたものです。えるぼしにプラスが付くと「えるぼしプラス」、プラチナえるぼしに付くと「プラチナえるぼしプラス」になります。

重要な点が2つあります。1つは、プラスはえるぼし(1〜3段階目)・プラチナえるぼしのいずれにも付加できること。もう1つは、えるぼしを取得していない企業も、えるぼしとプラスを同時に申請できることです。すでに健康配慮の取り組みを進めている企業なら、狙いやすい認定といえます。

この記事では、認定要件(健康配慮の4要件)、えるぼし・プラチナとの関係、メリットを、正確に整理します。

えるぼしプラスの認定要件(健康配慮の4要件)

えるぼしプラス(および プラチナえるぼしプラス)を取得するには、えるぼし/プラチナの基準に加えて、女性の健康上の特性への配慮に関する次の4要件を満たす必要があります。

要件内容
① 制度の整備女性の健康上の特性に配慮した休暇制度と、次のいずれかの制度を設けている:半日・時間単位の年次有給休暇/所定外労働の制限/時差出勤/フレックスタイム/短時間勤務/在宅勤務
② 方針の周知女性の健康上の特性への配慮に関する方針を示し、①の制度内容とともに労働者へ周知していること
③ 理解の促進女性の健康上の特性への配慮に関する研修など、労働者の理解を促す取り組みを実施していること
④ 相談体制女性の健康上の特性への配慮に関する業務の担当者を選任し、相談に応じる体制を整えて労働者へ周知していること

具体的には、不妊治療や更年期障害などへの配慮として、時間単位の有給取得や在宅勤務を可能にする、といった対応が想定されています。制度を「作る」だけでなく、周知・研修・相談体制まで整えることが求められる点がポイントです。

えるぼし・プラチナえるぼしとの関係

えるぼしプラスは、単独の認定ではありません。えるぼし・プラチナえるぼしに「付加」される認定です。関係を整理します。

  • えるぼし(1〜3つ星)+プラス = えるぼしプラス
  • プラチナえるぼし+プラス = プラチナえるぼしプラス
  • プラスは、えるぼし・プラチナのどの段階にも付加できる(3つ星に限定されない)
  • 未取得の企業も、えるぼし/プラチナとプラスを同時に申請できる

つまり、「まずえるぼしを取ってからでないとプラスは申請できない」というわけではありません。健康配慮の取り組みがあれば、えるぼし本体とあわせて同時に狙えます。制度全体の関係は、記事「えるぼし認定とは?種類・基準・メリットを社労士がわかりやすく解説【2026年最新】」の関係性マップもあわせてご覧ください。

えるぼしプラスのメリット(現状を正直に)

えるぼしプラスのメリットは、率直に言えば、現時点では主に「ブランディング」と「健康経営のアピール」にあります。

  • 女性の健康支援に取り組む企業としてのアピール:認定マークで、健康配慮の姿勢を社内外に示せます。採用や定着、企業イメージの向上に役立ちます。
  • 健康経営の取り組みの可視化:不妊治療・更年期などへの配慮は、従業員の安心につながり、離職防止にも寄与します。

一方で、注意点もあります。えるぼしプラスに固有の「公共調達の加点」や「専用の融資・税制」は、2026年8月時点では特に整備されていません。加点や税制優遇は、あくまでえるぼし本体・プラチナの取得によるものです。プラスは「上乗せのブランディング」と捉えるのが実態に近いでしょう。

なお、えるぼしプラスの取り組みは、不妊治療と仕事の両立を支援する「くるみんプラス」の基準の一部とも重なります。両方を視野に入れると、「女性活躍」と「子育て支援」の双方をアピールでき、相乗効果が期待できます。

取得の流れ

えるぼしプラスの取得は、次の2パターンで考えると分かりやすいでしょう。

  1. すでにえるぼし・プラチナを取得している場合:健康配慮の4要件を整え、プラスを申請します。
  2. えるぼし未取得/プラチナ未取得の場合:えるぼし/プラチナ本体の要件と、プラスの4要件を整え、同時に申請します。

いずれの場合も、まずは自社の休暇・勤務制度や相談体制が4要件を満たすかの確認から始まります。制度の新設・見直しが必要なら、就業規則や社内制度の整備が伴います。自社の状況を確認したい場合は、専門家の診断を活用する方法もあります。

よくある質問(FAQ)

Q. えるぼしプラスとは何ですか?
A. 2026年4月に新設された認定で、えるぼし・プラチナえるぼしに「女性の健康支援」の基準を加えたものです。えるぼしプラス/プラチナえるぼしプラスがあります。

Q. えるぼしを取得していないとプラスは申請できませんか?
A. いいえ。未取得の企業も、えるぼし/プラチナとプラスを同時に申請できます。プラスは3つ星に限らず、1〜3段階目・プラチナのいずれにも付加できます。

Q. えるぼしプラスの要件は?
A. 女性の健康上の特性に配慮した休暇・柔軟な勤務制度の整備、方針の周知、研修などの実施、相談担当者の選任の4つです。

Q. えるぼしプラスに加点や税制優遇はありますか?
A. 2026年8月時点では、プラス固有の加点・融資・税制は特に整備されていません。加点や税制優遇はえるぼし本体・プラチナの取得によるものです。プラスは主にブランディング・健康経営アピールの価値があります。

まとめ:健康配慮の取り組みを”認定”に変える

えるぼしプラスは、2026年新設の付加認定です。えるぼし・プラチナのいずれにも付けられ、未取得の企業も同時に申請できます。要件は、女性の健康支援に関する制度整備・周知・研修・相談体制の4つです。

現状のメリットは主にブランディングと健康経営のアピールですが、すでに健康配慮を進めている企業なら、その取り組みを”国の認定”として可視化できる新しい機会です。TRIPORTでは、えるぼし本体からプラスまで、社会保険労務士などの専門家が取得を支援しています。まずはお気軽にご相談ください。

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えるぼし認定基準をわかりやすく|3段階の要件と5評価項目の課題・対策を社労士が解説【2026年改正対応】https://certification.triport.co.jp/eruboshi/contents/%e3%81%88%e3%82%8b%e3%81%bc%e3%81%97%e8%aa%8d%e5%ae%9a%e5%9f%ba%e6%ba%96/Thu, 24 Sep 2026 13:54:16 +0000https://certification.triport.co.jp/eruboshi/contents/?p=163

監修:岡本秀興(社会保険労務士/厚生労働省「多様な働き方」有識者委員・2025年度) ※本記事は2026年8月時点の情報にもとづきます。2026年4月施行の改正を反映しています。 えるぼし認定基準の全体像 えるぼし認定の ... ]]>

監修:岡本秀興(社会保険労務士/厚生労働省「多様な働き方」有識者委員・2025年度)
※本記事は2026年8月時点の情報にもとづきます。2026年4月施行の改正を反映しています。

えるぼし認定基準の全体像

えるぼし認定の基準は、「すべての段階に共通する基準」と、段階を決める「5つの評価項目」の2階建てです。共通基準を満たしたうえで、5項目のうちいくつをクリアできるかで、1段階目(1つ星)から3段階目(3つ星)までの星の数が決まります。

まず段階(何項目の要件を満たせば何つ星か)を押さえ、そのうえで5項目それぞれの中身を見ていくのが、いちばん理解しやすい順序です。この記事もその順で解説します。早見表は次のとおりです。

段階満たす評価項目の数
1段階目(★)1〜2項目
2段階目(★★)3〜4項目
3段階目(★★★)5項目すべて

2026年4月の改正で、1段階目の基準が一部緩和されました。この記事では、「共通基準 → 3段階の仕組み → 5つの評価項目(各項目の基準・つまずきやすい点・対策)→ 改正点 → 認定不可からの取得」の順で整理します。

すべての段階に共通する基準

どの段階を目指す場合でも、次の3つは必ず満たす必要があります。

  1. 適切な一般事業主行動計画を策定していること:策定指針にそって、女性活躍の数値目標と取り組みを定めます。
  2. 行動計画を労働者へ周知し、外部に公表していること:社内周知と、自社サイトなどでの外部公表が必要です。
  3. 欠格事由に該当しないこと:認定の取消・辞退から3年以内でない、ハローワークが求人を受理しない状態にない、関係法令に違反する重大な事実がない、などです。

土台となるのが「一般事業主行動計画」です。これがなければ、認定のスタートラインに立てません。

3段階の仕組み|何を満たせば何つ星か

えるぼしは、5つの評価項目のうち満たした数で段階が決まります。まず、この段階の仕組みから押さえましょう。

  • 1段階目:5項目のうち1〜2項目を満たす。満たさない項目は、実施状況の公表に加え、2年以上連続の改善が必要です。
  • 2段階目:3〜4項目を満たす。満たさない項目は、実施状況の公表に加え、2年以上連続の改善が必要です。
  • 3段階目:5項目すべてを満たす。

「認定後は実績をデータベースで毎年公表」という条件があるとおり、認定はゴールではなく、取り組みを続ける前提の制度です。取得後の維持も見据えて計画を立てるのが健全でしょう。

5つの評価項目|基準・よくある課題・対策

ここが記事の核心です。5つの評価項目には、それぞれ数値などの基準があります。ただ、実務では「基準は分かっても、自社の数字が届かない」という壁にぶつかりがちです。

そこで各項目を、「基準」「よくある課題(つまずき)」「対策」の3点セットで解説します。自社の状況と照らしながら読み進めてください。

① 採用

  • 基準:男女別の採用における競争倍率(応募者数÷採用者数)が同程度※1であること。または直近事業年度で、正社員に占める女性割合と、正社員の基幹的な雇用管理区分の女性割合が、ともに産業平均以上※2であること。

※1:直近3事業年度平均の女性の競争倍率×0.8が、直近3事業年度平均の男性の競争倍率よりも低いこと 

※2:産業平均が4割を超える場合は4割を上限

  • よくある課題:技術職・現場職など、そもそも女性の応募が少ない業種では、競争倍率をそろえるのが難しくなりがちです。
  • 対策:募集要項の書き方や求人媒体を見直し、女性が応募しやすい導線を整えます。競争倍率での達成が難しければ、「正社員に占める女性割合が産業平均以上」のルートで満たせないかを検討します。産業ごとの平均値を確認し、どちらのルートが現実的かを見極めるのが近道です。

② 継続就業

  • 基準:直近事業年度で、次のいずれか。女性の平均勤続年数÷男性の平均勤続年数が、雇用管理区分ごとに7割以上。または女性の継続雇用割合÷男性の継続雇用割合が雇用管理区分ごとに8割以上。算出できない場合は、正社員女性の平均勤続年数が産業平均以上でも可。
  • よくある課題:女性の採用を増やした直後は、勤続年数の平均が下がり、比率が基準に届かないことがあります。頑張って「女性」を採用したのに数字が悪化する、という逆転が起きがちです。
  • 対策:定着施策(両立支援・キャリア面談など)で離職を抑えつつ、算出方法を選び直します。「勤続年数比」で届かなくても「継続雇用割合比」や「産業平均以上」のルートで満たせる場合があります。どの指標で見るかが結果を分けます。

③ 労働時間等の働き方

  • 基準:雇用管理区分ごとに、法定時間外労働と法定休日労働の合計時間の平均が、直近事業年度の各月すべてで45時間未満であること。
  • よくある課題:繁忙期がある業種では、特定の月だけ45時間を超えてしまい、「各月すべて」の条件を満たせないことがあります。
  • 対策:業務の平準化、36協定の運用見直し、勤怠管理の精緻化で、月ごとの残業を抑えます。まずは月別の実態を可視化し、超過が起きる月と部署を特定することが出発点です。

④ 管理職比率

  • 基準:直近事業年度で、管理職に占める女性割合が産業平均以上であること。または、1つ下の職階から課長級へ昇進した女性割合÷男性割合が8割以上であること。
  • よくある課題:管理職の母数が少ない中小企業では、1人の増減で比率が大きく振れ、産業平均に届きにくいことがあります。
  • 対策:管理職の定義を整理するほか、数年計画で候補者を育成しつつ、「昇進割合の男女比8割以上」のルートも検討します。母数が小さいほど、割合基準より昇進実績のルートが現実的な場合があります。

⑤ 多様なキャリアコース

  • 基準:直近3事業年度で、常時雇用301人以上は2項目以上(非正社員がいれば必ずAを含む)、300人以下は1項目以上の実績。A:女性の非正社員から正社員への転換/B:雇用管理区分間の転換/C:過去に在籍した女性の正社員としての再雇用/D:おおむね30歳以上の女性の正社員採用。
  • よくある課題:制度はあっても「実績」がないと認められない点を見落とし、直前で慌てるケースがあります。
  • 対策:A〜Dのうち自社で実績を作りやすい項目を選び、計画的に運用します。300人以下なら1項目でよいため、着手しやすいものから確実に実績を残すのが得策です。

各項目は「どのルートで満たすか」で難易度が変わります。自社データを当てはめ、達成しやすい組み合わせを設計することが、段階を上げる鍵になります。

【2026年4月改正】1段階目の基準緩和

2026年4月施行の改正で、1段階目の基準が緩和されました。変わったのは、「満たさない項目の改善要件」です。

従来は「2年以上連続して実績が改善していること」が必要でした。改正後は、これに加えて、単年度で評価する項目について「3事業年度の平均値を連続して比較し、改善していること(直近3年平均>その前の3年平均>さらに前の3年平均)」というルートが認められました。従来か新ルートの、どちらかを満たせばよい形です。

この見直しは1段階目のみが対象で、2段階目に変更はありません。単年度の数値が振れやすい企業ほど、3年平均で評価できる分、1段階目を目指しやすくなりました。

「認定不可」でも諦めない|要件未達からの取得戦略

ここは実務の核心です。データを当てはめて「今の状態では難しい」と分かっても、そこで諦める必要はありません。

たとえば継続就業で、男女の勤続年数比が7割に届かず改善傾向も示せない場合、そのままでは認定が難しくなります。しかし、算出ルートの選び直しや、達成しやすい項目への戦略的な取り組みで、上の段階を狙える場合があります。

実際、建設業の株式会社つづくは、他の専門家が「2〜3か月では難しい」と難色を示した期限のなかで、TRIPORTの支援によりえるぼし3つ星を取得しました。決め手は、本契約前の事前調査で「今の状況から何をすれば、いくつの星が狙えるか」という見通しを描いたことです。

TRIPORTの「えるぼし認定取得支援コンサルティング」は、単なる申請代行ではありません。認定要件をクリアするための戦略立案から、就業規則や賃金規程の見直しまでを支援します。「認定不可」に見える状態からの取得も、まずは可否と道筋を診断することから始まります。

自社が取得できるかを診断するには

自社が何段階を狙えるかは、次の順序で確認するのが効率的です。

  1. 必要データを集める:男女別の採用・勤続年数・残業時間・管理職比率など
  2. 評価項目に当てはめる:どの項目を、どのルートで満たせるかを確認
  3. 不足があれば戦略を立てる:行動計画と取り組みで達成可能かを検討

自社だけで判断が難しい場合は、専門家の診断を活用する方法があります。TRIPORTでは、無料のえるぼし診断に加え、事前調査(可否判定・戦略立案・労務リスク診断)もご用意しています。本格支援の前に、現実的なゴールを確認できます。

よくある質問(FAQ)

Q. えるぼし1段階目の基準は?
A. 共通基準を満たしたうえで、5項目のうち1〜2項目を満たすことです。未達項目は実施状況の公表と改善が求められます。

Q. 3段階目(最高位)の要件は?
A. 5項目すべてを満たし、実績を「女性の活躍推進企業データベース」で毎年公表することです。

Q. 継続就業の基準がなかなか満たせません。
A. 「勤続年数比7割以上」で届かなくても、「継続雇用割合比8割以上」や「正社員女性の勤続年数が産業平均以上」のルートで満たせる場合があります。算出方法の選び直しが有効です。

Q. 2026年の改正で何が変わりましたか?
A. 1段階目の改善要件に「3事業年度平均の連続改善」というルートが加わり、取得しやすくなりました。

Q. 要件を満たせない場合はどうすれば?
A. 達成しやすい項目やルートを選ぶ戦略で、取得できる場合があります。まずは可否判定と戦略立案をおすすめします。

まとめ:段階を押さえ、達成ルートを設計する

えるぼし認定基準は、「共通基準+5つの評価項目」というシンプルな構造です。段階は満たす項目の数で決まり、各項目は「どのルートで満たすか」で難易度が変わります。

大切なのは、自社データを当てはめ、達成しやすい組み合わせを設計することです。「あと1項目」で段階が上がることも、「認定不可」に見えて戦略次第で取得できることもあります。TRIPORTでは、社会保険労務士が現状の可否判定から取得までを支援しています。まずは無料診断で、狙える段階を確認してみてください。

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女性活躍を推進するIT企業には「えるぼし認定」の取得がおすすめhttps://certification.triport.co.jp/eruboshi/contents/it-company/Fri, 01 May 2026 00:00:00 +0000https://certification.triport.co.jp/eruboshi/contents/?p=88

近年、テクノロジーの進化はすさまじく、AIをはじめとするITの重要性は一層高まっています。一方で、慢性的なIT人材の不足や採用競争の激化は、多くの経営者や人事担当者にとって急務の課題ではないでしょうか。 こうした状況を打 ... ]]>

近年、テクノロジーの進化はすさまじく、AIをはじめとするITの重要性は一層高まっています。一方で、慢性的なIT人材の不足や採用競争の激化は、多くの経営者や人事担当者にとって急務の課題ではないでしょうか。

こうした状況を打開するカギは「女性活躍の推進」にあります。そして、その取り組みを客観的に証明し、企業価値の向上につなげる手段として注目されているのが、国の認定制度である「えるぼし認定」です。

本記事では、IT業界において女性活躍がなぜ重要なのかという背景から、えるぼし認定を取得するメリットや取得企業の成功事例、すぐに実践できる推進施策までを、網羅的に解説します。

なお、本記事を執筆しているTRIPORTは、えるぼし認定支援サービスを提供するとともに、自社でも2025年8月に厚生労働省よりえるぼし認定の最高位「3つ星(認定段階3)」を取得しています。支援実績と自社実践の両面から、IT企業の皆さまが取り組みやすい視点でお伝えします。

IT業界で女性活躍が求められる背景と、企業に求められる対応

IT業界が直面する2つの課題

日本のIT業界は依然として男性中心の構造であり、女性比率の低さが長年の課題となっています。2023年の調査によると、IT業界で働く従業員の約75%が男性なのに対し、女性従業員は約25%と、男女間で3倍ものギャップが存在しています。

またジェンダーにかかわらず、IT業界は特に深刻な人材不足に直面しています。少子高齢化が進む一方、ITニーズは拡大し続けている状況下で、経済産業省の調査では2030年には最大79万人ものIT人材が不足することが予測されています。

この危機的な状況を乗り越えるためには、これまで十分に活用されてこなかった優秀な女性人材の活躍が不可欠です。

出典:2023年版 情報サービス産業基本統計調査|一般社団法人情報サービス産業協会

出典:IT人材需給に関する調査|経済産業省

IT企業に求められる対応

こうした状況を受け、国も法整備によって企業の取り組みを後押ししています。

その中核となるのが、2016年に施行された「女性活躍推進法(女性の職業生活における活躍の推進に関する法律)」です。この法律には、「職場での女性活躍の推進に加え、少子高齢化をはじめとした社会経済情勢の変化に対応できる豊かで活力ある社会を実現すること」が目的として明文化されています。

同法に基づき、一定規模以上の企業には、具体的な行動計画(一般事業主行動計画)の策定や、自社の女性活躍に関する情報公開が義務付けられました。たとえば自社の女性比率や勤続年数、管理職割合など現状を把握することが企業に求められます。女性活躍に関する情報は、厚生労働省の「女性の活躍推進企業データベース」上に公表されます。

女性が働きやすいIT業界の最新動向

柔軟な働き方の普及

IT業界で女性がキャリアを築く上で大きな追い風となっているのが、柔軟な働き方の普及です。コロナ禍を経て、テレワークやフレックスタイム制度は、多くの企業でスタンダードになりつつあります。

情報サービス産業協会が発表した「2023年版 基本統計調査」では、97.4%もの企業がテレワークを導入(試行含む)していると回答しました。さらに従業員数ベースでも、8割以上がテレワークを活用しているとのデータがあります。

システム構築やソフトウェア開発といったIT関連業務の多くは、比較的場所を選ばずに遂行できる特性を持つため、リモートワークの選択肢が広がりやすいといえるでしょう。育児や介護などライフステージの変化によって、働き方に制約が生まれやすい女性にとって、場所にとらわれない柔軟な働き方の普及は、強力な支えとなります。

さらに、こうした柔軟な制度は、産休・育休からのスムーズな復職も後押しします。IT業界は高度な専門性が求められる一方で、一度スキルを身につければ、知識をアップデートし続けることで長く活躍できる分野といえるでしょう。

出典:2023年版 情報サービス産業基本統計調査|一般社団法人情報サービス産業協会

参考:IT業界で女性の活躍が期待されている理由と女性が働きやすい5つの理由|株式会社エクストリーム

女性向けキャリア支援の広がり

また近年では、女性のIT業界への参入やキャリア継続を支援する制度が、国や自治体レベルで拡充されています。

たとえば、東京都が運営する「女性ITエンジニア育成事業」では、未経験からIT職を目指す女性に向けて、eラーニングによる講座やキャリアアドバイザーによる就職支援を提供しています。原則として39歳以下で、求職中または非正規雇用の女性を対象に、受講料無料で実施されています。

また、未経験からITエンジニアを目指す女性向けスクール「Ms.Engineer」のように、基礎からプログラミングを学びIT業界への就業支援を提供するプログラムも登場しています。こちらは厚生労働省の指定講座に該当しており、最新AIスキルなど実践的な技術を学べる場として注目を集めています。

こうした背景を受け、IT企業においても社員のスキル習得や継続的な学習支援が求められるといえます。こうした学習機会の整備には、「人材開発支援助成金」が活用できる場合があります。

この助成金は、企業が実施する社員教育にかかる費用の一部を国が補助するもので、スキルアップやキャリア形成を後押しする手段として活用が広がっています。

「自社でも助成金が使えるか知りたい」「助成金の申請に不安がある」といった場合は、「助成金コーディネートサービス」の利用がおすすめです。無料で、助成金のプロに直接相談することが可能です。

▼無料で助成金診断・プロに相談する

参考:ITエンジニアのスキル習得・就職支援 女性ITエンジニア育成事業|東京都

参考:Ms.Engineer|Ms.Engineer株式会社

参考:人材開発支援助成金|厚生労働省

働き方改革とジェンダー平等がIT人材確保にもたらす好影響

2024年に株式会社電通が実施した調査によると、いわゆるZ世代とよばれる若い求職者は、企業選びの際に職場環境や多様性を重視する傾向が強まっています。

この新しい価値観はジェンダー間で違いが表れており、特に女性は職場の公正さや働きやすさを非常に重視していることが分かりました。

「ずっと働きたいと感じるために必要な要素」を尋ねた質問では、「社内にジェンダー差別がないこと」を挙げた女性の割合は21.5%だったのに対し、男性はわずか4.6%でした。さらに「社内の風通しが良いこと」を重視する女性は、男性が約3割だったのに対し、5割以上でした。

このような若手求職者に対し、企業が応えるための具体的なアクションが、「働き方改革の推進」と「ジェンダー平等の実現」です。

働き方改革とは、労働者一人ひとりが、それぞれの事情に応じた多様で柔軟な働き方を選択できる社会を実現するための取り組みです。たとえば、長時間労働の是正や雇用形態に関わらない公正な待遇の確保などが挙げられます。

ジェンダー平等とは、性別による差別や不公平をなくし、すべての人が対等に権利や機会を持てることを意味します。社内で取り組めるジェンダー平等の例は、育休取得の男女格差の是正や、女性管理職の

登用をさらに進めることです。

この2点を具現化した「誰もが働きやすい職場環境」を整えることは、社内の人材定着に効果を発揮し、中長期的には採用力強化につながるでしょう。

出典:働き方改革~ 一億総活躍社会の実現に向けて ~|厚生労働省

出典:みんなで目指す!SDGs × ジェンダー平等|内閣府男女共同参画局

参考:Z世代就活生まるわかり②~就活における男女の考え方の違いとは?|株式会社電通

女性比率の向上が生産性・組織力を高める理由

女性を含む多様な人材の活躍は、企業の生産性や組織力の向上にも密接に関係していることが、近年の調査でも明らかになっています。

重要なのは、「ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)」という考え方です。

「ダイバーシティ」とは、性別・国籍・年齢などの多様性を尊重する考え方を指し、「インクルージョン」は、その多様な人材を受け入れ、活躍できる環境を整える取り組みをいいます。どちらか一方だけではなく、ダイバーシティとインクルージョンの両軸が機能してこそ、組織力の強化が期待できます。

2024年に明治安田総合研究所が発表した調査によると、ダイバーシティ&インクルージョンが推進された職場では、社員のエンゲージメント(仕事への熱意)が高く、企業価値の向上や優秀な人材の確保にもつながることがわかりました。

さらに、異なる背景を持つ多様なメンバーが協同する組織では、新たな視点や発想が生まれやすくなり、企業におけるイノベーション創出にも寄与するとされています。

参考:生産性を向上させる DE&I ~減少する労働力を補うためにも積極推進が必要~|株式会社明治安田総合研究所

えるぼし認定とは?IT企業が押さえておきたい制度の基礎知識

制度概要と評価基準

「えるぼし認定」とは、女性活躍推進に積極的に取り組む企業を、厚生労働大臣が認定する制度です。前述の「女性活躍推進法」に基づいて創設されました。

認定取得の評価は、以下の5つの項目で行われます。

  • 採用
  • 継続就業
  • 労働時間等の働き方
  • 管理職比率
  • 多様なキャリアコース

これらのうち、基準を満たした項目数に応じて、えるぼし認定は1つ星から3つ星までの3段階で評価されます。さらに、特に優れた実績を持つ企業には、最上位区分として「プラチナえるぼし」の認定も用意されています。

「えるぼし認定」は、企業の女性活躍推進の取り組みを、客観的な事実として証明してくれるものです。大企業だけでなく、中小企業でも基準を1つ満たせば一つ星の認定を受けられるので、手が届きやすく挑戦しやすいといえます。

えるぼし認定で得られるメリット

えるぼし認定の取得は、企業価値の向上と社員の働きやすさの双方を高めるきっかけとなります。

まず、えるぼしの申請プロセスを通じて、自社の女性活躍推進の現状が「見える化」されます。これにより、課題や改善点が明確になり、今後どのような制度や環境を整備すればよいかの方向性がつかみやすくなります。

加えて、社内制度や環境が整うことで、社員の働きやすさが向上します。実際に、えるぼし取得を機に、フレックスタイム制や在宅勤務制度などを整えた企業も少なくありません。こうした施策は女性に限らず、すべての社員の働きやすさにつながり、社員エンゲージメントの向上や離職防止といった効果も期待できます。

さらに、えるぼし認定企業には専用のロゴマークが付与され、採用サイトや求人媒体に掲載することで「女性が働きやすい職場」であることを客観的にアピールできます。「信頼性のある外部認定」があることは他社との差別化にもつながり、応募率や採用率の向上に加え、企業ブランディング強化にも有効です。

このように、えるぼし認定は短期的な施策ではなく、中長期的に人材の定着と確保につながる持続的な取り組みとしても大きな意味を持ちます。

特に、柔軟な働き方が比較的実現しやすいIT業界においては、えるぼし制度との親和性が高く、効果を最大化しやすい土壌があるといえます。今後の人材戦略において、えるぼし認定は強力な武器となるでしょう。

えるぼし認定の具体的な取得方法について、詳細はこちらの記事をご覧ください。

▼2026年版|えるぼし認定とは?申請・取得方法など徹底解説

えるぼし認定を取得したIT企業の成功事例

えるぼし認定を取得している企業は、年々増加しています。厚生労働省の発表によれば、2026年2月末時点で認定企業は全国に4,232社、最上位グレードのプラチナえるぼし認定企業も109社にのぼります。

この流れはIT業界でも加速しており、えるぼし認定を取得して成果を上げている企業が増えています。ここでは、具体的な成功事例を3社紹介します。

出典:女性活躍推進法への取組状況(一般事業主行動計画策定届出・「えるぼし」「プラチナえるぼし」認定状況)|厚生労働省

IT業界のえるぼし取得事例①

ソフトウェア開発事業を展開するX社※は、2023年に1つ星のえるぼし認定を取得しました。男性社員が多くなりがちなIT業界において、同社では「多様な人材の力を活かすことが企業規模の拡大につながる」として、女性活躍の取り組みを強化。その一環として、えるぼし取得を目指しました。

えるぼし取得後に実感した最大の効果は、採用面での変化だといいます。新卒採用における女性比率が、これまでの約2割から4割へと大幅に上昇。自社の採用サイトや求人媒体でえるぼしを掲げたことで、「女性が活躍できる会社」として認知され、求職者からの信頼感が高まりました。

また、社内制度の見直しにも取り組み、フレックス勤務を導入。働きやすさが向上したことで、既存社員の満足度アップにつながりました。特に、産休・育休からフルタイムで職場復帰する女性社員が増えた点は、現場からも大きな反響があったそうです。「えるぼしの効果は新卒採用だけではなく、既存社員の満足度向上にもつながったのは嬉しい誤算でした」という声もあがっています。

認定取得は、採用力強化にとどまらず、社内の意識変化や制度整備のきっかけにもなったとX社は振り返ります。今後は、さらなる上位認定である2つ星・3つ星、最終的には「プラチナえるぼし」の取得を目指していくとのことです。

※X社は弊社の市場調査インタビューに協力いただいた企業です。

IT業界のえるぼし取得事例②

ソフトウェアサービス大手の株式会社SHIFTは、2022年に3つ星のえるぼし認定を取得しました。

同社は「優秀な人材を採用し、長く活躍してもらうこと」を成長ドライバーと位置づけ、IT業界に残る長時間労働といった課題解決に取り組んできました。

その結果、過去3年間で女性社員の育児休業取得率100%を維持し、さらに男性社員の育休取得率も41%に向上。社員が活躍できる環境づくりを重視した改革によって、社内の両立支援が大きく前進しました。

参考:SHIFT、最高位となる「えるぼし(3 段階目)」認定を取得|株式会社SHIFT

IT業界のえるぼし取得事例③

システム開発を手掛けるさくら情報システム株式会社は、2025年3月に最高位レベルの「プラチナえるぼし」を取得しました。えるぼし認定企業の中でも、特に取り組みのレベルが高く、継続的な実績を上げている企業のみに与えられる特別な認定が、プラチナえるぼしです。

同社は継続的に女性管理職が活躍できる環境を目指し、「女性管理職比率20%以上」という目標を設定しました。その達成に向けた具体策として、女性社員を対象としたキャリア面談やメンタリング、オンライン座談会を実施。また、「全社員の有給休暇取得率75%以上」を目指すなど、女性に限らずすべての社員が働きやすい環境づくりに注力し、その取り組みが評価されました。

参考:さくら情報システム、「えるぼし」認定の最高位 「プラチナえるぼし」を取得  ~ 女性活躍推進の新たな一歩を踏み出します ~|さくら情報システム株式会社

【人事・総務向け】今すぐできる女性活躍推進の施策

女性活躍推進と一口に言っても、何から手をつければ良いか分からないと悩む方も多いでしょう。ここでは、企業が取り組める具体的な施策を4つのステップに分けて解説します。

ステップ1:現状を見える化する

まずは、自社の現状を客観的なデータで把握することから始めましょう。厚生労働省が提供する「一般事業主行動計画策定支援ツール」を活用すれば、自社の女性活躍の状況把握から、課題分析、行動計画の策定まで行うことが可能です。

「もっと手軽に、まずは感触を掴みたい」という場合は、Web上で利用できるえるぼし認定取得確率診断サイトがおすすめです。

いくつかの設問に「はい/いいえ」で回答するだけで、自社がえるぼし認定を取得できそうか、えるぼし認定のどのレベル(星の数)に該当しそうかがその場で分かります。所要時間は1分ほど。もちろん診断は何度でも無料で利用でき、希望に応じて専門家との無料WEB相談の予約も可能です。

▼えるぼし認定取得確率を1分で無料診断してみる

参考:一般事業主行動計画策定支援ツール|厚生労働省

ステップ2:一般事業主行動計画を策定する

現状分析で明らかになった課題を踏まえて、次は具体的な行動計画に落とし込んでいきましょう。

女性活躍推進法では、常時雇用する労働者(※)が101人以上の企業に対し「一般事業主行動計画」の策定が義務付けられています。100人以下の中小企業でも、行動計画を策定し公表することは、社内外への強力なコミットメント表明になるため、強く推奨されます。

(※)「常時雇用する労働者」とは、正社員だけでなく、パート、契約社員、アルバイトなどの名称にかかわらず、期間の定めなく雇用されている者なども含みます。

この行動計画には、①計画期間、②数値目標、③取組内容、④実施時期の4点を必ず盛り込む必要があります。目標は「全社員に占める女性の割合を 30%以上とする」「管理職一人当たりの月平均残業時間を 15 時間以内とする」など、具体的かつ測定可能なものを設定しましょう。

厚生労働省の「女性の活躍推進企業データベース」には、一般事業主行動計画の策定例が企業規模別に掲載されていますので、参考にするとよいでしょう。

なお、えるぼし認定の取得を目指す場合は、一般事業主行動計画の内容にも一層の工夫が求められます。単に作成義務を果たすだけでなく、より意欲的な数値目標の設定や、実効性の高い具体策の盛り込みがポイントとなります。

また、えるぼし認定は1~3段階に分かれており、評価基準も段階ごとに異なります。そのため、目指す認定レベルに応じて、現状より高い水準での計画策定が求められます。

参考:一般事業主行動計画の策定例|厚生労働省

ステップ3:女性が活躍できる環境を整備する

一般事業主行動計画で掲げた目標を達成すべく、職場環境の整備を進めましょう。

とはいえ、自社に最適な施策がすぐには思い浮かばないかもしれません。その際は、厚生労働省が公開している「女性活躍推進の取組好事例集」がヒントになるかもしれません。この事例集には、実際に行動計画を策定し、女性活躍推進の取組を行っている事例が業種別に紹介されています。

あるIT企業の例では、採用サイトのデザインを見直し、女性技術職のキャリアパスを明確に提示したことで、女性の応募者増加と採用成功に繋げました。他社の成功事例を参考に、自社でも応用できそうなアイデアを見つけて実践しましょう。

参考:~中小企業の優秀な人材確保のために~女性活躍推進の取組好事例集|厚生労働省

ステップ4:えるぼし認定制度を活用する

女性活躍推進に向けて、一連の取り組みが進み成果が見えてきたら、えるぼし認定への申請を検討しましょう。

えるぼしを取得するメリットは、これまで述べてきた企業のイメージアップや社員の満足度向上だけにとどまりません。たとえば公共調達での加点評価や低金利での融資といった、優遇措置を受けられる場合もあります。

また、女性活躍推進として実施した取り組みに対し、助成金や補助金を受けられるケースもあるため、制度を上手に利用してコストを抑えつつ施策を実行することも検討しましょう。

えるぼし取得のステップや、認定取得企業の優遇措置については、以下の記事で解説しています。

▼2026年版|えるぼし認定とは?申請・取得方法など徹底解説

えるぼし認定がESG経営・SDGs・IPO準備に効く理由

えるぼし認定は、企業における女性の働きやすさを証明するだけでなく、現代企業に不可欠な「ESG経営」と「SDGs」、さらにはIPOを大きく前進させる一手にもなり得ます。

ESGとは、以下3つの観点から企業価値を評価する考え方です。

  • E (Environment):環境への配慮
  • S (Social)     :人権・労働環境・多様性への取り組み
  • G (Governance):法令遵守・経営の透明性

これまでの評価指標は主に利益や成長性でしたが、持続可能な経営かどうかを重視する動きが広がり、ESG経営という視点が重視されるようになっています。

女性活躍推進は、この中の「S(Social:社会)」の重要なテーマです。えるぼし認定の取得は社内施策にとどまらず、社会的な責任を果たし、長期的に成長し続ける力を持った企業であることを、社会全体に発信することにつながります。

またえるぼし認定は、SDGs(Sustainable Development Goals/持続可能な開発目標)への貢献としてアピールできる点も見逃せません。

SDGsの目標5「ジェンダー平等の実現」は世界的な課題です。えるぼし認定企業であることは、この目標達成にコミットしている証となります。「この企業は、自社の利益だけでなく社会課題に真剣に向き合っている会社だ」というイメージは、顧客や取引先、投資家からの信頼をさらに高めてくれるでしょう。

さらに、IPO(Initial Public Offering/新規株式公開)を目指す企業にとっても、えるぼし認定はメリットをもたらします。

経済産業省の報告書によれば、女性を含む多様性に関する情報開示が、企業に求められる動きとして明記されています。えるぼし認定を取得し、その取り組みを社外に発信することは、「上場にふさわしい企業」であることを示す信頼の証となるのです。

参考:ESGの概要|内閣府

参考:SDGsって何だろう?|公益財団法人日本ユニセフ協会

参考:企業の競争力強化のためのダイバーシティ経営(ダイバーシティレポート)

まとめ:IT業界全体の成長に向けて、えるぼし取得を目指すべき理由

本記事では、IT業界が直面する課題に対し、女性活躍推進が有効な戦略であること、そしてその取り組みを可視化する「えるぼし認定」の価値を解説しました。

日本のIT業界が持続的に成長していくためには、女性の力を最大限に引き出すことが不可欠です。少子高齢化による労働力不足に直面する日本社会全体においても、女性活躍の推進は重要性を増しています。

こうした課題に対し、えるぼし認定の取得プロセスは、社内の制度整備や意識改革の具体的な第一歩です。認定を目指すことで、自社の現状を可視化し、改善へ向けた行動が促されます。

未来の人材から選ばれる企業となるために、まずは小さな一歩から始めてみてはいかがでしょうか。えるぼし認定は、企業の成長とIT業界全体の持続的な発展につながる有意義な取り組みとなるはずです。

▼えるぼし認定取得確率診断サイト

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えるぼし認定とは?種類・基準・メリットを社労士がわかりやすく解説【2026年最新】https://certification.triport.co.jp/eruboshi/contents/guide-2026/Wed, 01 Apr 2026 08:03:51 +0000https://certification.triport.co.jp/eruboshi/contents/?p=57

監修:岡本秀興(社会保険労務士/厚生労働省「多様な働き方」有識者委員・2025年度) ※本記事は2026年8月時点の情報にもとづきます。制度の詳細は厚生労働省の最新情報もあわせてご確認ください。 目次 えるぼし認定とは ... ]]>

監修:岡本秀興(社会保険労務士/厚生労働省「多様な働き方」有識者委員・2025年度)
※本記事は2026年8月時点の情報にもとづきます。制度の詳細は厚生労働省の最新情報もあわせてご確認ください。

えるぼし認定とは

えるぼし認定とは、女性活躍推進法にもとづき、女性の活躍に関する取り組みが優良な企業を厚生労働大臣が認定する制度です。認定された企業は「えるぼし」マークを求人票や名刺、自社サイトなどに使えます。

この「えるぼし」には、実は3つの種類があります。基礎となる「えるぼし(1〜3つ星)」、その上位の「プラチナえるぼし」、そして2026年4月に新設された「えるぼしプラス」です。まずはこの3つの関係を押さえると、制度の全体像がすっきり理解できます。

この記事は、えるぼしをこれから知る方に向けた”入口”です。3認定の関係と取得の順序、メリットの全体像を整理し、各テーマの詳しい解説記事へご案内します。

「えるぼし」の名前の由来とマークの意味

「えるぼし」の「える(L)」は、女性(Lady)や働く・取り組む(Labour)を表します。そのLと星(★)を組み合わせたものが認定マークです。星の数は取り組みの達成度を示し、多くの基準を満たすほど星が増えます。

社会で輝く女性への「エール」も込められた名称です。取引先や求職者がひと目で「女性活躍に積極的な企業」と分かる、国のお墨付きのシンボルと考えるとよいでしょう。

【全体像】3つの認定の関係と取得の順序

ここが本記事の中心です。「えるぼし」「プラチナえるぼし」「えるぼしプラス」は、役割も取得の前提も異なります。まず一覧で関係を整理します。

認定位置づけ取得の前提ざっくり言うと
えるぼし(1〜3つ星)基礎となる認定行動計画の策定・届出5つの評価項目の達成数で星が決まる
プラチナえるぼしえるぼしの上位認定えるぼしを取得していることえるぼしより高い基準の”最上位”
えるぼしプラス/プラチナえるぼしプラス健康配慮を評価する付加認定えるぼし・プラチナに付加(未取得でも同時申請可)女性の健康支援の取り組みを追加で評価

取得の順序は、次のように考えると分かりやすいでしょう。

  1. まず「えるぼし」本体を取得する(1〜3つ星)。5つの評価項目のうち、満たした数で星の数が決まります。
  2. さらに上を目指すなら「プラチナえるぼし」。えるぼしの取得が前提で、基準はより高くなります。
  3. 「プラス」は健康配慮の取り組みを加えたい場合に付加。えるぼし・プラチナのいずれにも付けられ、未取得の企業も同時に申請できます。

3つの認定それぞれの詳しい要件は、専用の記事で解説しています。

  • 記事「えるぼし認定基準をわかりやすく|3段階の要件と5評価項目の課題・対策を社労士が解説【2026年改正対応】」
  • 記事「プラチナえるぼしとは?認定要件・えるぼしとの違い・メリットを社労士が解説【2026年最新】」
  • 記事「えるぼしプラスとは?認定要件・えるぼしとの関係・メリットを社労士が解説【2026年新設】」

えるぼしの評価項目と3段階(概要)

えるぼし本体は、5つの評価項目のうち「いくつ満たすか」で3段階に分かれます。まず全体像だけ押さえておきましょう。

  • 評価項目(5つ):採用/継続就業/労働時間等の働き方/管理職比率/多様なキャリアコース
  • 段階:1段階目(1つ星:1〜2項目)/2段階目(2つ星:3〜4項目)/3段階目(3つ星:5項目すべて)

各項目の具体的な基準や、自社データの当てはめ方、つまずきやすいポイントと対策は、記事「えるぼし認定基準をわかりやすく|3段階の要件と5評価項目の課題・対策を社労士が解説【2026年改正対応】」で詳しく解説します。ここでは「5項目の達成数で段階が決まる」とだけ覚えておけば十分です。

えるぼし認定を取得する主なメリット

えるぼし認定の価値は、マークがもらえること以上に、経営へ直結する実利にあります。主なメリットを整理します。

  1. 採用力の強化・企業ブランディング:認定マークを求人票や採用サイトに掲載でき、「女性が働きやすい会社」という印象を伝えられます。
  2. 公共調達(入札)・経審等での加点:国や自治体の入札で評価され、建設業では経営事項審査(経審)の加点、その他業界でも総合評価落札方式・プロポーザル方式の加点につながります。
  3. 補助金審査時の加点:国の主要な補助金制度(デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)や新事業進出・ものづくり商業サービス補助金等)の加点につながります。
  4. 賃上げ促進税制の上乗せ:えるぼし2段階目以上またはプラチナえるぼしを取得すると、賃上げ促進税制の税額控除率が5%上乗せされ、中小企業では最大35%の控除が受けられます。※令和8年3月31日以前に開始する年度については、例外的に45%の適用が受けられます。 
  5. 低利融資:日本政策金融公庫の「働き方改革推進支援資金」を、条件を満たせば通常より低い金利で利用できます。
  6. 社内制度・労務環境の整備:認定要件を確認する過程で、就業規則や各種規程が見直され、労務基盤が整います。

人手不足は年々深刻になっています。中小零細企業の約7割が「人手が不足している」と回答した調査もあり(日本商工会議所、2023年9月)、採用面のメリットは規模の小さな企業ほど大きく効きます。

【事例】入札・経審の加点で受注力が変わる

メリットを具体的にイメージできるよう、TRIPORTが支援した2社を紹介します。

測量業の株式会社共栄テックは、公共入札の「ワーク・ライフ・バランス等推進企業評価」で得られる0.5点※の加点を目的に、えるぼし2つ星を取得しました。入札額が同じでも加点の有無で結果が変わる世界で、この0.5点が受注を左右していたといいます。

※発注機関・入札案件により配点は異なります。 

建設業の株式会社つづくは、えるぼし3つ星を取得し、経審で社会性(W点)35点※・総合評定値(P点)5点の加点を得ました。ISO取得と同等レベルの加点です。同社は岐阜県高山市で初の3つ星取得となり、新聞3誌や労働局のプレスリリースでも取り上げられました。

※同社の決算内容に基づく換算後のW評点。素点ベースの加点は認定段階により異なります 。

くるみん・健康経営優良法人との違い

「えるぼしとくるみん、どちらを取ればいい?」という質問をよくいただきます。結論は、目的が違う制度なので、自社の狙いに合わせて選ぶ、または併用するのが基本です。

制度主なテーマ認定する主体
えるぼし女性活躍の推進厚生労働省
くるみん子育て支援(仕事と育児の両立)厚生労働省
健康経営優良法人従業員の心身の健康経済産業省・日本健康会議

女性の採用や定着を強化したいなら、まずはえるぼしから検討するのが分かりやすい選択です。3制度の詳しい比較は、専用記事で解説します。 (内部リンク → 記事:くるみんとえるぼしの違い)

申請の流れ(概要)と専門家の活用

えるぼし認定は、申請書を出すだけでは取得できません。行動計画をつくり、公表し、実績を積む、という流れが必要です。全体像は次のとおりです。

  1. 自社の女性活躍の状況把握と課題分析
  2. 一般事業主行動計画の策定・社内周知・外部公表
  3. 労働局への届出
  4. 取り組みの実施と「女性の活躍推進企業データベース」への実績公表
  5. 認定申請

詳しい手順と必要書類は、申請専用の記事で解説します。 (内部リンク → 記事:えるぼし認定の申請方法・流れ・必要書類)

自社で取得するか、専門家を活用するか

えるぼし認定は自社だけでも申請できます。ただし、一般事業主行動計画の作成やデータ算出、労働局とのやり取りには専門知識と工数がかかります。共栄テックの担当者も、最初は自社で進めようとして「手引きのページ数の多さに戸惑った」と振り返っています。

本業に集中しながら確実に取得したい場合は、専門家の活用も選択肢です。TRIPORTの「えるぼし認定取得支援コンサルティング」は、単なる申請代行ではなく、認定要件をクリアするためのコンサルティングや、認定要件をクリアするプロセスの中で、採用力強化や離職率低減など、具体的な経営効果に繋がるコンサルティングまで支援します。完全オンラインで全国に対応しています。

まずは自社が何段階を狙えるかを知りたい方へ、無料のえるぼし診断・オンライン相談をご用意しています。

よくある質問(FAQ)

Q. えるぼし認定とは何ですか?
A. 女性活躍推進法にもとづき、女性活躍の取り組みが優良な企業を厚生労働大臣が認定する制度です。基礎の「えるぼし(1〜3つ星)」、上位の「プラチナえるぼし」、付加の「えるぼしプラス」があります。

Q. えるぼし・プラチナえるぼし・えるぼしプラスの違いは?
A. えるぼしが基礎、プラチナえるぼしがその上位認定、えるぼしプラスは健康配慮を評価する付加認定です。プラスはえるぼし・プラチナのいずれにも付けられ、未取得でも同時申請できます。

Q. どの順で取得すればよいですか?
A. まずえるぼし本体を取得し、上位を目指すならプラチナえるぼしへ進みます。プラスは健康配慮の取り組みがあれば、本体・プラチナに付加して申請できます。

Q. えるぼしとくるみんの違いは?
A. えるぼしは女性活躍、くるみんは子育て支援を評価する制度です。目的が異なるため、狙いに応じて選ぶか併用します。

Q. 中小企業でも取得できますか?
A. できます。規模を問わず申請でき、採用面のメリットは中小企業ほど大きく効く傾向があります。

まとめ:まずは全体像と自社の現状把握から

えるぼしには「本体(1〜3つ星)」「プラチナ」「プラス」の3つがあり、役割と取得の前提が異なります。この関係を押さえたうえで、自社がどの段階を狙えるかを知ることが第一歩です。

TRIPORTでは、社会保険労務士などの専門家が監修する無料えるぼし診断とオンライン相談で、現状の可否判定から取得までを支援しています。まずはお気軽にご相談ください。

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