女性活躍を推進するIT企業には「えるぼし認定」の取得がおすすめ

近年、テクノロジーの進化はすさまじく、AIをはじめとするITの重要性は一層高まっています。一方で、慢性的なIT人材の不足や採用競争の激化は、多くの経営者や人事担当者にとって急務の課題ではないでしょうか。

こうした状況を打開するカギは「女性活躍の推進」にあります。そして、その取り組みを客観的に証明し、企業価値の向上につなげる手段として注目されているのが、国の認定制度である「えるぼし認定」です。

本記事では、IT業界において女性活躍がなぜ重要なのかという背景から、えるぼし認定を取得するメリットや取得企業の成功事例、すぐに実践できる推進施策までを、網羅的に解説します。

なお、本記事を執筆しているTRIPORTは、えるぼし認定支援サービスを提供するとともに、自社でも2025年8月に厚生労働省よりえるぼし認定の最高位「3つ星(認定段階3)」を取得しています。支援実績と自社実践の両面から、IT企業の皆さまが取り組みやすい視点でお伝えします。

IT業界で女性活躍が求められる背景と、企業に求められる対応

IT業界が直面する2つの課題

日本のIT業界は依然として男性中心の構造であり、女性比率の低さが長年の課題となっています。2023年の調査によると、IT業界で働く従業員の約75%が男性なのに対し、女性従業員は約25%と、男女間で3倍ものギャップが存在しています。

またジェンダーにかかわらず、IT業界は特に深刻な人材不足に直面しています。少子高齢化が進む一方、ITニーズは拡大し続けている状況下で、経済産業省の調査では2030年には最大79万人ものIT人材が不足することが予測されています。

この危機的な状況を乗り越えるためには、これまで十分に活用されてこなかった優秀な女性人材の活躍が不可欠です。

出典:2023年版 情報サービス産業基本統計調査|一般社団法人情報サービス産業協会

出典:IT人材需給に関する調査|経済産業省

IT企業に求められる対応

こうした状況を受け、国も法整備によって企業の取り組みを後押ししています。

その中核となるのが、2016年に施行された「女性活躍推進法(女性の職業生活における活躍の推進に関する法律)」です。この法律には、「職場での女性活躍の推進に加え、少子高齢化をはじめとした社会経済情勢の変化に対応できる豊かで活力ある社会を実現すること」が目的として明文化されています。

同法に基づき、一定規模以上の企業には、具体的な行動計画(一般事業主行動計画)の策定や、自社の女性活躍に関する情報公開が義務付けられました。たとえば自社の女性比率や勤続年数、管理職割合など現状を把握することが企業に求められます。女性活躍に関する情報は、厚生労働省の「女性の活躍推進企業データベース」上に公表されます。

女性が働きやすいIT業界の最新動向

柔軟な働き方の普及

IT業界で女性がキャリアを築く上で大きな追い風となっているのが、柔軟な働き方の普及です。コロナ禍を経て、テレワークやフレックスタイム制度は、多くの企業でスタンダードになりつつあります。

情報サービス産業協会が発表した「2023年版 基本統計調査」では、97.4%もの企業がテレワークを導入(試行含む)していると回答しました。さらに従業員数ベースでも、8割以上がテレワークを活用しているとのデータがあります。

システム構築やソフトウェア開発といったIT関連業務の多くは、比較的場所を選ばずに遂行できる特性を持つため、リモートワークの選択肢が広がりやすいといえるでしょう。育児や介護などライフステージの変化によって、働き方に制約が生まれやすい女性にとって、場所にとらわれない柔軟な働き方の普及は、強力な支えとなります。

さらに、こうした柔軟な制度は、産休・育休からのスムーズな復職も後押しします。IT業界は高度な専門性が求められる一方で、一度スキルを身につければ、知識をアップデートし続けることで長く活躍できる分野といえるでしょう。

出典:2023年版 情報サービス産業基本統計調査|一般社団法人情報サービス産業協会

参考:IT業界で女性の活躍が期待されている理由と女性が働きやすい5つの理由|株式会社エクストリーム

女性向けキャリア支援の広がり

また近年では、女性のIT業界への参入やキャリア継続を支援する制度が、国や自治体レベルで拡充されています。

たとえば、東京都が運営する「女性ITエンジニア育成事業」では、未経験からIT職を目指す女性に向けて、eラーニングによる講座やキャリアアドバイザーによる就職支援を提供しています。原則として39歳以下で、求職中または非正規雇用の女性を対象に、受講料無料で実施されています。

また、未経験からITエンジニアを目指す女性向けスクール「Ms.Engineer」のように、基礎からプログラミングを学びIT業界への就業支援を提供するプログラムも登場しています。こちらは厚生労働省の指定講座に該当しており、最新AIスキルなど実践的な技術を学べる場として注目を集めています。

こうした背景を受け、IT企業においても社員のスキル習得や継続的な学習支援が求められるといえます。こうした学習機会の整備には、「人材開発支援助成金」が活用できる場合があります。

この助成金は、企業が実施する社員教育にかかる費用の一部を国が補助するもので、スキルアップやキャリア形成を後押しする手段として活用が広がっています。

「自社でも助成金が使えるか知りたい」「助成金の申請に不安がある」といった場合は、「助成金コーディネートサービス」の利用がおすすめです。無料で、助成金のプロに直接相談することが可能です。

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参考:ITエンジニアのスキル習得・就職支援 女性ITエンジニア育成事業|東京都

参考:Ms.Engineer|Ms.Engineer株式会社

参考:人材開発支援助成金|厚生労働省

働き方改革とジェンダー平等がIT人材確保にもたらす好影響

2024年に株式会社電通が実施した調査によると、いわゆるZ世代とよばれる若い求職者は、企業選びの際に職場環境や多様性を重視する傾向が強まっています。

この新しい価値観はジェンダー間で違いが表れており、特に女性は職場の公正さや働きやすさを非常に重視していることが分かりました。

「ずっと働きたいと感じるために必要な要素」を尋ねた質問では、「社内にジェンダー差別がないこと」を挙げた女性の割合は21.5%だったのに対し、男性はわずか4.6%でした。さらに「社内の風通しが良いこと」を重視する女性は、男性が約3割だったのに対し、5割以上でした。

このような若手求職者に対し、企業が応えるための具体的なアクションが、「働き方改革の推進」と「ジェンダー平等の実現」です。

働き方改革とは、労働者一人ひとりが、それぞれの事情に応じた多様で柔軟な働き方を選択できる社会を実現するための取り組みです。たとえば、長時間労働の是正や雇用形態に関わらない公正な待遇の確保などが挙げられます。

ジェンダー平等とは、性別による差別や不公平をなくし、すべての人が対等に権利や機会を持てることを意味します。社内で取り組めるジェンダー平等の例は、育休取得の男女格差の是正や、女性管理職の

登用をさらに進めることです。

この2点を具現化した「誰もが働きやすい職場環境」を整えることは、社内の人材定着に効果を発揮し、中長期的には採用力強化につながるでしょう。

出典:働き方改革~ 一億総活躍社会の実現に向けて ~|厚生労働省

出典:みんなで目指す!SDGs × ジェンダー平等|内閣府男女共同参画局

参考:Z世代就活生まるわかり②~就活における男女の考え方の違いとは?|株式会社電通

女性比率の向上が生産性・組織力を高める理由

女性を含む多様な人材の活躍は、企業の生産性や組織力の向上にも密接に関係していることが、近年の調査でも明らかになっています。

重要なのは、「ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)」という考え方です。

「ダイバーシティ」とは、性別・国籍・年齢などの多様性を尊重する考え方を指し、「インクルージョン」は、その多様な人材を受け入れ、活躍できる環境を整える取り組みをいいます。どちらか一方だけではなく、ダイバーシティとインクルージョンの両軸が機能してこそ、組織力の強化が期待できます。

2024年に明治安田総合研究所が発表した調査によると、ダイバーシティ&インクルージョンが推進された職場では、社員のエンゲージメント(仕事への熱意)が高く、企業価値の向上や優秀な人材の確保にもつながることがわかりました。

さらに、異なる背景を持つ多様なメンバーが協同する組織では、新たな視点や発想が生まれやすくなり、企業におけるイノベーション創出にも寄与するとされています。

参考:生産性を向上させる DE&I ~減少する労働力を補うためにも積極推進が必要~|株式会社明治安田総合研究所

えるぼし認定とは?IT企業が押さえておきたい制度の基礎知識

制度概要と評価基準

「えるぼし認定」とは、女性活躍推進に積極的に取り組む企業を、厚生労働大臣が認定する制度です。前述の「女性活躍推進法」に基づいて創設されました。

認定取得の評価は、以下の5つの項目で行われます。

  • 採用
  • 継続就業
  • 労働時間等の働き方
  • 管理職比率
  • 多様なキャリアコース

これらのうち、基準を満たした項目数に応じて、えるぼし認定は1つ星から3つ星までの3段階で評価されます。さらに、特に優れた実績を持つ企業には、最上位区分として「プラチナえるぼし」の認定も用意されています。

「えるぼし認定」は、企業の女性活躍推進の取り組みを、客観的な事実として証明してくれるものです。大企業だけでなく、中小企業でも基準を1つ満たせば一つ星の認定を受けられるので、手が届きやすく挑戦しやすいといえます。

えるぼし認定で得られるメリット

えるぼし認定の取得は、企業価値の向上と社員の働きやすさの双方を高めるきっかけとなります。

まず、えるぼしの申請プロセスを通じて、自社の女性活躍推進の現状が「見える化」されます。これにより、課題や改善点が明確になり、今後どのような制度や環境を整備すればよいかの方向性がつかみやすくなります。

加えて、社内制度や環境が整うことで、社員の働きやすさが向上します。実際に、えるぼし取得を機に、フレックスタイム制や在宅勤務制度などを整えた企業も少なくありません。こうした施策は女性に限らず、すべての社員の働きやすさにつながり、社員エンゲージメントの向上や離職防止といった効果も期待できます。

さらに、えるぼし認定企業には専用のロゴマークが付与され、採用サイトや求人媒体に掲載することで「女性が働きやすい職場」であることを客観的にアピールできます。「信頼性のある外部認定」があることは他社との差別化にもつながり、応募率や採用率の向上に加え、企業ブランディング強化にも有効です。

このように、えるぼし認定は短期的な施策ではなく、中長期的に人材の定着と確保につながる持続的な取り組みとしても大きな意味を持ちます。

特に、柔軟な働き方が比較的実現しやすいIT業界においては、えるぼし制度との親和性が高く、効果を最大化しやすい土壌があるといえます。今後の人材戦略において、えるぼし認定は強力な武器となるでしょう。

えるぼし認定の具体的な取得方法について、詳細はこちらの記事をご覧ください。

▼2026年版|えるぼし認定とは?申請・取得方法など徹底解説

えるぼし認定を取得したIT企業の成功事例

えるぼし認定を取得している企業は、年々増加しています。厚生労働省の発表によれば、2026年2月末時点で認定企業は全国に4,232社、最上位グレードのプラチナえるぼし認定企業も109社にのぼります。

この流れはIT業界でも加速しており、えるぼし認定を取得して成果を上げている企業が増えています。ここでは、具体的な成功事例を3社紹介します。

出典:女性活躍推進法への取組状況(一般事業主行動計画策定届出・「えるぼし」「プラチナえるぼし」認定状況)|厚生労働省

IT業界のえるぼし取得事例①

ソフトウェア開発事業を展開するX社※は、2023年に1つ星のえるぼし認定を取得しました。男性社員が多くなりがちなIT業界において、同社では「多様な人材の力を活かすことが企業規模の拡大につながる」として、女性活躍の取り組みを強化。その一環として、えるぼし取得を目指しました。

えるぼし取得後に実感した最大の効果は、採用面での変化だといいます。新卒採用における女性比率が、これまでの約2割から4割へと大幅に上昇。自社の採用サイトや求人媒体でえるぼしを掲げたことで、「女性が活躍できる会社」として認知され、求職者からの信頼感が高まりました。

また、社内制度の見直しにも取り組み、フレックス勤務を導入。働きやすさが向上したことで、既存社員の満足度アップにつながりました。特に、産休・育休からフルタイムで職場復帰する女性社員が増えた点は、現場からも大きな反響があったそうです。「えるぼしの効果は新卒採用だけではなく、既存社員の満足度向上にもつながったのは嬉しい誤算でした」という声もあがっています。

認定取得は、採用力強化にとどまらず、社内の意識変化や制度整備のきっかけにもなったとX社は振り返ります。今後は、さらなる上位認定である2つ星・3つ星、最終的には「プラチナえるぼし」の取得を目指していくとのことです。

※X社は弊社の市場調査インタビューに協力いただいた企業です。

IT業界のえるぼし取得事例②

ソフトウェアサービス大手の株式会社SHIFTは、2022年に3つ星のえるぼし認定を取得しました。

同社は「優秀な人材を採用し、長く活躍してもらうこと」を成長ドライバーと位置づけ、IT業界に残る長時間労働といった課題解決に取り組んできました。

その結果、過去3年間で女性社員の育児休業取得率100%を維持し、さらに男性社員の育休取得率も41%に向上。社員が活躍できる環境づくりを重視した改革によって、社内の両立支援が大きく前進しました。

参考:SHIFT、最高位となる「えるぼし(3 段階目)」認定を取得|株式会社SHIFT

IT業界のえるぼし取得事例③

システム開発を手掛けるさくら情報システム株式会社は、2025年3月に最高位レベルの「プラチナえるぼし」を取得しました。えるぼし認定企業の中でも、特に取り組みのレベルが高く、継続的な実績を上げている企業のみに与えられる特別な認定が、プラチナえるぼしです。

同社は継続的に女性管理職が活躍できる環境を目指し、「女性管理職比率20%以上」という目標を設定しました。その達成に向けた具体策として、女性社員を対象としたキャリア面談やメンタリング、オンライン座談会を実施。また、「全社員の有給休暇取得率75%以上」を目指すなど、女性に限らずすべての社員が働きやすい環境づくりに注力し、その取り組みが評価されました。

参考:さくら情報システム、「えるぼし」認定の最高位 「プラチナえるぼし」を取得  ~ 女性活躍推進の新たな一歩を踏み出します ~|さくら情報システム株式会社

【人事・総務向け】今すぐできる女性活躍推進の施策

女性活躍推進と一口に言っても、何から手をつければ良いか分からないと悩む方も多いでしょう。ここでは、企業が取り組める具体的な施策を4つのステップに分けて解説します。

ステップ1:現状を見える化する

まずは、自社の現状を客観的なデータで把握することから始めましょう。厚生労働省が提供する「一般事業主行動計画策定支援ツール」を活用すれば、自社の女性活躍の状況把握から、課題分析、行動計画の策定まで行うことが可能です。

「もっと手軽に、まずは感触を掴みたい」という場合は、Web上で利用できるえるぼし認定取得確率診断サイトがおすすめです。

いくつかの設問に「はい/いいえ」で回答するだけで、自社がえるぼし認定を取得できそうか、えるぼし認定のどのレベル(星の数)に該当しそうかがその場で分かります。所要時間は1分ほど。もちろん診断は何度でも無料で利用でき、希望に応じて専門家との無料WEB相談の予約も可能です。

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参考:一般事業主行動計画策定支援ツール|厚生労働省

ステップ2:一般事業主行動計画を策定する

現状分析で明らかになった課題を踏まえて、次は具体的な行動計画に落とし込んでいきましょう。

女性活躍推進法では、常時雇用する労働者(※)が101人以上の企業に対し「一般事業主行動計画」の策定が義務付けられています。100人以下の中小企業でも、行動計画を策定し公表することは、社内外への強力なコミットメント表明になるため、強く推奨されます。

(※)「常時雇用する労働者」とは、正社員だけでなく、パート、契約社員、アルバイトなどの名称にかかわらず、期間の定めなく雇用されている者なども含みます。

この行動計画には、①計画期間、②数値目標、③取組内容、④実施時期の4点を必ず盛り込む必要があります。目標は「全社員に占める女性の割合を 30%以上とする」「管理職一人当たりの月平均残業時間を 15 時間以内とする」など、具体的かつ測定可能なものを設定しましょう。

厚生労働省の「女性の活躍推進企業データベース」には、一般事業主行動計画の策定例が企業規模別に掲載されていますので、参考にするとよいでしょう。

なお、えるぼし認定の取得を目指す場合は、一般事業主行動計画の内容にも一層の工夫が求められます。単に作成義務を果たすだけでなく、より意欲的な数値目標の設定や、実効性の高い具体策の盛り込みがポイントとなります。

また、えるぼし認定は1~3段階に分かれており、評価基準も段階ごとに異なります。そのため、目指す認定レベルに応じて、現状より高い水準での計画策定が求められます。

参考:一般事業主行動計画の策定例|厚生労働省

ステップ3:女性が活躍できる環境を整備する

一般事業主行動計画で掲げた目標を達成すべく、職場環境の整備を進めましょう。

とはいえ、自社に最適な施策がすぐには思い浮かばないかもしれません。その際は、厚生労働省が公開している「女性活躍推進の取組好事例集」がヒントになるかもしれません。この事例集には、実際に行動計画を策定し、女性活躍推進の取組を行っている事例が業種別に紹介されています。

あるIT企業の例では、採用サイトのデザインを見直し、女性技術職のキャリアパスを明確に提示したことで、女性の応募者増加と採用成功に繋げました。他社の成功事例を参考に、自社でも応用できそうなアイデアを見つけて実践しましょう。

参考:~中小企業の優秀な人材確保のために~女性活躍推進の取組好事例集|厚生労働省

ステップ4:えるぼし認定制度を活用する

女性活躍推進に向けて、一連の取り組みが進み成果が見えてきたら、えるぼし認定への申請を検討しましょう。

えるぼしを取得するメリットは、これまで述べてきた企業のイメージアップや社員の満足度向上だけにとどまりません。たとえば公共調達での加点評価や低金利での融資といった、優遇措置を受けられる場合もあります。

また、女性活躍推進として実施した取り組みに対し、助成金や補助金を受けられるケースもあるため、制度を上手に利用してコストを抑えつつ施策を実行することも検討しましょう。

えるぼし取得のステップや、認定取得企業の優遇措置については、以下の記事で解説しています。

▼2026年版|えるぼし認定とは?申請・取得方法など徹底解説

えるぼし認定がESG経営・SDGs・IPO準備に効く理由

えるぼし認定は、企業における女性の働きやすさを証明するだけでなく、現代企業に不可欠な「ESG経営」と「SDGs」、さらにはIPOを大きく前進させる一手にもなり得ます。

ESGとは、以下3つの観点から企業価値を評価する考え方です。

  • E (Environment):環境への配慮
  • S (Social)     :人権・労働環境・多様性への取り組み
  • G (Governance):法令遵守・経営の透明性

これまでの評価指標は主に利益や成長性でしたが、持続可能な経営かどうかを重視する動きが広がり、ESG経営という視点が重視されるようになっています。

女性活躍推進は、この中の「S(Social:社会)」の重要なテーマです。えるぼし認定の取得は社内施策にとどまらず、社会的な責任を果たし、長期的に成長し続ける力を持った企業であることを、社会全体に発信することにつながります。

またえるぼし認定は、SDGs(Sustainable Development Goals/持続可能な開発目標)への貢献としてアピールできる点も見逃せません。

SDGsの目標5「ジェンダー平等の実現」は世界的な課題です。えるぼし認定企業であることは、この目標達成にコミットしている証となります。「この企業は、自社の利益だけでなく社会課題に真剣に向き合っている会社だ」というイメージは、顧客や取引先、投資家からの信頼をさらに高めてくれるでしょう。

さらに、IPO(Initial Public Offering/新規株式公開)を目指す企業にとっても、えるぼし認定はメリットをもたらします。

経済産業省の報告書によれば、女性を含む多様性に関する情報開示が、企業に求められる動きとして明記されています。えるぼし認定を取得し、その取り組みを社外に発信することは、「上場にふさわしい企業」であることを示す信頼の証となるのです。

参考:ESGの概要|内閣府

参考:SDGsって何だろう?|公益財団法人日本ユニセフ協会

参考:企業の競争力強化のためのダイバーシティ経営(ダイバーシティレポート)

まとめ:IT業界全体の成長に向けて、えるぼし取得を目指すべき理由

本記事では、IT業界が直面する課題に対し、女性活躍推進が有効な戦略であること、そしてその取り組みを可視化する「えるぼし認定」の価値を解説しました。

日本のIT業界が持続的に成長していくためには、女性の力を最大限に引き出すことが不可欠です。少子高齢化による労働力不足に直面する日本社会全体においても、女性活躍の推進は重要性を増しています。

こうした課題に対し、えるぼし認定の取得プロセスは、社内の制度整備や意識改革の具体的な第一歩です。認定を目指すことで、自社の現状を可視化し、改善へ向けた行動が促されます。

未来の人材から選ばれる企業となるために、まずは小さな一歩から始めてみてはいかがでしょうか。えるぼし認定は、企業の成長とIT業界全体の持続的な発展につながる有意義な取り組みとなるはずです。

▼えるぼし認定取得確率診断サイト